中国ネット大手の騰訊控股(テンセント)が、日本企業の中国人向けマーケティング支援を本格化させる。全世界で10億人超が利用するスマートフォン向けメッセンジャーアプリ「WeChat」を活用。ネット広告大手のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)を戦略パートナーに位置づける。中国人にアプローチしたい日本企業のマーケティング支援を一気に強化、テンセントが日本企業の開拓に本腰を入れることになる。

「日本市場とのビジネスの売上高を2018年には前年比で二桁成長を実現したい」
テンセントの国際ビジネス部門シニアディレクターのベニー・ホー氏はこう語る。日本企業の支援方法は大きく二つあり、一つは訪日中国人への情報発信と集客だ。訪日前からWeChatを使ったブランディングを手助けする。もう一つが日本からの越境EC(電子商取引)で中国人向けに商品を販売する際の支援となる。DACをこれら全般で優先的なパートナーにすることで、より機動的に日本企業をサポートする。
「テンセント・アド・エコシステム」と呼ぶ独自の経済圏を同社は構築しつつあり、その中核を成すのがWeChatだ。このほか音楽配信サービスやオンラインゲームなどのプラットフォーム、グループ企業で中国ネット通販2位の京東集団(JDドットコム)、モバイル決済の「WeChat Payment」といった企業やサービスによって築かれる経済圏である。
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