ナガオカケンメイ+D&DEPARTMENT PROJECTによる、ロングライフデザインを研究する連載コラム。今回はオムロンの「電子体温計 けんおんくん」を取り上げる。プロダクトデザイナーの柴田文江氏のデザインで大ヒットを記録したが、その成功は社内一丸となる開発体制によるものだった。

電子体温計 けんおんくん
電子体温計 けんおんくん
オムロン ヘルスケアは、オムロン傘下の健康・医療機器メーカーだ。血圧計をはじめ、体重体組成計や活動量計・歩数計、体温計、電動歯ブラシなど、家庭用・医療用機器と健康管理ソフトウエアを開発・販売している。体温計の歴史は、1972年に発売した医療機関向け電子体温計が始まりだ。その後、家庭用の電子体温計を開発し、2004年にプロダクトデザイナーの柴田文江氏がデザインした予測式の「電子体温計 けんおんくん」が大ヒット。初年度は、67万8000本販売した。それを機に電子体温計のラインアップを増やし、現在販売している商品の8割は柴田氏がデザインしたものだという。同社は電子体温計の市場で現在、国内シェア1位。17年は490万本販売した(婦人体温計を含む、全商品の販売総数)

ナガオカケンメイの目

いいデザインは会社全体から果実のように実るもの。

 この取材で、デザインとは形だけのことではなく、関わる全ての人が「素晴らしい商品を生み、売り続ける」ことに対して何をすればいいかを一つになって考えることで生まれるものなんだと、改めて思いました。まるで果実が実るようにです。