ブランディングプランナーの細谷正人氏(バニスター代表取締役)が新たな視点でブランディングデザインに切り込み、先進企業に取材する連載「C2C時代のブランディングデザイン」。前回に続き「Optune(オプチューン)」を取り上げる。今回は解説編。

資生堂はベータ版の発表時に、未来の「Optune(オプチューン)」をイメージしたコンセプトモデル「Palm Stone(パームストーン)」も展示していた。「オプチューンは、決してデザインを重視していないブランドではない」という気持ちを発信するためだったという
資生堂はベータ版の発表時に、未来の「Optune(オプチューン)」をイメージしたコンセプトモデル「Palm Stone(パームストーン)」も展示していた。「オプチューンは、決してデザインを重視していないブランドではない」という気持ちを発信するためだったという

 本連載は、人とブランドの間に結ばれる、終わりのない絆づくりとしてのブランディングデザインについて、実際に商品やサービスを作った担当者にインタビューしています。「これはユニークだ!」「なんだかワクワクする!」という理由があることで人と人がコミュニケーションし、その情報が拡散されている事例こそ、C2C時代のブランディングデザインだと思います。C2C時代のなか、企業はどのようなブランディングデザインを行うべきなのか。さまざまなブランド事例から取材し連載しています。これからのブランディングデザインは、顧客との絆づくりを目指し、顧客との唯一無二の物語をつくることが求められていると思うからです。

 前回は資生堂ジャパン「Optune(オプチューン)」のブランドマネージャーである川崎氏にインタビューしました。2017年11月に発表し、18年春にはベータ版としてテスト販売を開始しています。IoTによる新市場を狙った製品でブランドを築くにはどうしたらよいのか、なぜ「ベータ版」という未完の製品を発売することに至ったのかをお聞きしました。今回は私の考察を加え、オプチューンのブランディングデザインを分析しました。

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