多くのプロジェクトを手掛けてきたブランディングプランナーの細谷正人氏(バニスター代表取締役)が新たな視点でブランディングデザインに切り込み、先進企業に取材する連載「C2C時代のブランディングデザイン」。今回と次回の2回にわたって、新業態のステーキレストラン「いきなり!ステーキ」を取り上げます。今回は同店を展開するペッパーフードサービスの一瀬・社長CEOへのインタビュー編です。

日本国内だけでなく、米ニューヨークにも次々と進出。2018年5月までに7店がオープンした。写真は17年12月にニューヨークで2店目に開店した「いきなり!ステーキ チェルシー 7th Ave店」のオープニングセレモニー。ニューヨーク・メッツや千葉ロッテマリーンズの監督を務めたボビー・バレンタイン氏も駆けつけた(写真提供:ペッパーフードサービス)
細谷:「いきなり!ステーキ」は2013年12月に東京の銀座4丁目に1号店をオープンして以来、日本全国で約300店まで拡大しています(18年6月15日現在)。さらに米ニューヨークにも出店するなど急成長していますね。ブランディングデザインの視点からまず目に付いたのは、ロゴに「ロケット」のイラストが入っている点でした。
一瀬:ロゴに描いているロケットは、まさしく「ロケットスタート」の願いを込めています。勢いよく飛び出すロケットも、大気圏内では、いずれ落ちて燃え尽きてしまう。しかし宇宙まで飛ぶと周回軌道に乗りますよね。当社も今、周回軌道に乗りつつあります。単なるブームで終わらず、文化になるように発展できればと思います。回転ずしも出てきた当初はいろいろ言われましたが、今ではすっかり定着して食文化の一端を担っています。「いきなり!ステーキ」も、そうなるようにしたいですね。
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