
アーティスト、起業家、音楽プロデューサーなど多方面で活躍するSKY-HI(日高光啓)。日高氏が手掛けたボーイズグループ「BE:FIRST」は、国境を越えさまざまな記録を打ち立てるなど、グローバルで旋風を巻き起こしている。日高氏はどのように時代を読み、熱狂を生み出しているのだろうか。「トレンドは無理に追わない」と語る背景や、「2種類の好き」を捉える理由など、インタビューから日高氏の時代を読む力をひもとく。
- 「すごく好きな〇〇」と「ご多分に漏れずに好き」、2つの「好き」に目を向ける
- 「なんで?なんで?」。セルフインタビューが課題を見つける鍵
- 何日でも語れるほど「好き」を突き詰める
「SKY-HI」名義で、ソロの音楽活動を行う日高光啓氏。現在活動休止中のアーティストグループ「AAA」に所属しながら、自身が設立した音楽事務所「BMSG」の代表取締役CEO(最高経営責任者)、ラッパー、音楽プロデューサーなど多方面で活躍する。2020年、日高氏は自ら1億円を投資しボーイズグループ発掘オーディション「THE FIRST」を開催。そこから人気ボーイズグループ「BE:FIRST」が誕生すると、デビューからわずか1年で紅白歌合戦出場を果たした。
BE:FIRSTの功績はこれだけではない。23年2月22日付けの「Billboard JAPAN」総合ソング・チャート「Japan Hot 100」にて初登場1位を記録し、通算4作目の1位獲得になった。また、グローバルのビルボードチャート「Hot Trending Songs」でも世界1位となったのだ。デビュー間もない日本人アーティストとしては快挙と言っていいだろう。「BESTY」と呼ばれるファンの熱量が彼らの活躍を支え、BE:FIRSTはまさに世界的スターダムを駆け上がっている最中だ。
日高氏は、なぜ短期間でこのような「熱狂」を生み出すことに成功したのか。またどのように時代を読んだのだろうか。日高氏の“はやりの種”の見つけ方を探る。
2つの「好き」に目を向ける。“はやりの種”の見つけ方
世界を巻き込んだ熱狂を生み出している日高氏だが、意外にも最新トレンドへの執着はない。
「トレンドは、追うことが目的になったら終わりだと思っている。もちろんトレンドをキャッチしようという考えがないわけではないが、あんまり大事にはしていない」。それはなぜか。
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