
昭和、平成に続く新年号として、2019年に始まった令和の時代。新型コロナウイルス禍もあって生活が大きく変化した、新しい時代を生きる子育て世代はどんな人たちだろうか。時短家電を活用するなど、効率重視で動く新たな消費者像、「令和ママ」をデータで徹底分析した。
令和の時代に子育てをする「令和ママ」「令和パパ」は、今後の社会の中核になる層だ。彼、彼女たちの常識や行動は、一世代前とは大きく異なる。子供を何より大事にし、子育てに真剣に向き合いながらも、合理的で、便利なものは積極的に活用して家事時間を短縮。自分の時間も大切にする。SNSネーティブで情報収集もうまい。
今回の特集企画「令和ママ 令和パパの研究」では、彼女・彼らの価値観や消費行動、好むブランドなどを、さまざまなデータや事例を基に明らかにしていく。最近は「少子化対策」や「子育て支援」といったニュースが日々、駆け巡るが、この令和という新時代を生きる、当の子育て世代はどのような特徴があるのだろうか。
今回は、マクロミル ブランドデータバンクが国内の約3万人の消費者に実施した最新の調査結果(第36期、2023年1月)から、「女性×20~39歳×末子年齢0~8歳」のデータを抽出。この層を、昭和や平成とは異なる、令和時代の新しい価値観で生きる「令和ママ」として分析。比較対象は「女性×20~39歳×子供なし」と答えた人々とした。
令和ママの平均世帯年収は639.2万円で、比較対象の531.2万円より108万円多い。令和ママの平均個人年収は219.7万円で、比較対象より54.4万円低くなっている。月の平均小遣いを見ると、比較対象の3万8810円に対して、令和ママは2万1584円と、1万7226円少ない。
比較対象の家族に関するデータを見ると、既婚23.0%、未婚77.0%で独身者が多い。令和ママよりも月の小遣いが多いのはこのためだろう。両者の仕事に関するデータを見ると、令和ママの42.8%が専業主婦に対して、比較対象の専業主婦は6.2%となっている。ママであっても専業主婦率が5割を切るあたり、昭和の時代とは隔世の感がある。
家事時間は約1時間短縮
令和ママは毎月、何に支出しているのだろうか。令和ママと比較対象が月に使う金額を比べ、差額が多い順に抽出すると、令和ママは毎月、「家事代行サービス」に9542円、「外食」に9890円、「テイクアウト・デリバリー」に4203円使っている。
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