2023年3月3日発売の「日経トレンディ2023年4月号」 ▼Amazonで購入する では、「資格・転職・副業の新しい地図」を特集。副業容認ムードが高まり、個人が本業の合間に気軽に稼げる時代になった。しかし、軽い気持ちで副業を始めると、思わぬトラブルに巻き込まれることがある。個人事業主向けの法務に詳しい河野冬樹弁護士に、よくある副業相談と具体的なアドバイスを聞いた。

※日経トレンディ2023年4月号より。詳しくは本誌参照

副業について、法律では何がどこまで認められているのかを、事前に把握しておくべきだ
副業について、法律では何がどこまで認められているのかを、事前に把握しておくべきだ

 副業容認ムードが高まり、受発注から納品までオンラインで完結するクラウドソーシングや、スキルシェアサービスが普及。個人が本業の合間に気軽に稼げる時代になった。

 しかし、軽い気持ちで副業を始めると、思わぬトラブルに巻き込まれることがある。法律では何がどこまで認められているのかを、事前に把握しておくべきだ。今回は、個人事業主向けの法務に詳しい河野冬樹弁護士に、よくある副業相談と具体的なアドバイスを聞いた。

法律事務所アルシエン 河野冬樹 弁護士
法律事務所アルシエン 河野冬樹 弁護士
法律事務所アルシエン 河野冬樹 弁護士
著作権関連法務や個人事業主向け法務を専門とし、出版社やクリエーターをサポート。副業トラブルにも詳しい

 副業で最も避けたいのが、本業の会社とのトラブルだ。会社に無断で副業を始めると、発覚したときに問題になることがある。「まず会社の就業規則を確認するのは鉄則」(河野弁護士)だ。そこで副業できると書かれていれば問題はない。会社への届出や許可が必要な場合も、社員を縛るためではなく「会社に不利益を与える副業でないかチェックする目的で設けられている」(同)ケースが多いし、許可を得ておけば、後からトラブルになる心配を減らせる。悩ましいのが、副業規定がなかったり禁止されていたりする場合。「副業を禁じる法律はないので、解雇にまで至るケースは少ない」(同)というが、自己責任となる。

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 副業の所得が年20万円を超える人は、漏れなく確定申告が必要だ。電子書籍販売などのストック型副業では、不意にヒット作が生まれてこの基準を超えたのに気づかず、申告し忘れるケースがあるので注意。また、副業所得が多ければ、累進課税によって所得税率が大幅に上がる可能性があることも把握しておくべきだ。

 2023年以降には、必ず知っておくべき2つの制度改正がある。

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