2023年3月3日発売の「日経トレンディ2023年4月号」 ▼Amazonで購入する では、「資格・転職・副業の新しい地図」を特集。年収を大きく左右するのが、スキルや独自色の強い職務経験だ。トレンドに乗った「職種×スキル」「職種×経験」を押さえ、転職のコマの進め方や、リスキリングを考えたい。
※日経トレンディ2023年4月号より。各職種のランキング図表など、詳しくは本誌参照
スキルや独自色の強い職務経験は年収を大きく左右する。転職市場では複数業界での経験や、ジャンルの異なるスキルの組み合わせなど、領域横断型の人材の価値が高まっている。トレンドに乗った「職種×スキル」、あるいは「職種×経験」を押さえ、転職のコマの進め方や、リスキリングを考えたい。
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まず、職種の中でも常に需要の高い分野の一つが、セールスやマーケティング、広告宣伝など、企業の利益を左右する“最前線”に携わる人材だ。BtoC、DtoCの業態を取る企業ほど年収が高くなりやすい傾向がある。保有スキル別では、市場調査の専門知識のある人が職種別の高収入ランキングの上位を占める。
マーケターなら、「Tableau」や「Salesforce」など、多くの企業がデータ分析や顧客管理に導入する、汎用性の高いBIツールを使えることも転職において武器となる。テキストマイニング、画像分析などAIの導入も拡大しつつあり、「マーケター×機械学習技術」も今後さらに需要アップが見込まれる人材分野だ。
営業職では近年、かつての「商品売り切り型」の営業から、サブスク型サービスや企業システムなど、長期にわたる顧客サポートが必要な無形商材を扱う営業が増え、いわゆる「カスタマーサクセス」に携わる人材のニーズが高まっている。有形商品を扱う企業のカスタマーセンターでの経験が生かせる例なども多く、越境転職でのキャリアアップを狙いやすい分野だ。
コロナ禍での対人営業の激減により、営業とマーケティング分野の一体化は加速している。営業職であってもデータ分析の基礎知識を持っているなど、領域横断的なスキルが武器になりやすい分野でもある。
経営層クラスで高まる「事業開発責任者」ニーズ
コロナ禍で急激な大転換を迫られた業界は多い。不測の事態に対処し、柔軟なかじ取りができるリーダー人材はより価値が高まる。「部門や組織を横断し、事業を推進する巻き込み力や統率力を持つ人が高く評価される傾向」(パソナ・キャリアアドバンテージ事業本部の柏倉光子氏)
経営層クラスの人材コンサルティング「経営者JP」代表の井上和幸氏は、中でも注目度の高い経営層人材は「事業開発責任者」だという。「企業のDX化推進を背景に、急速なビジネスモデルの変化や構築に対応する人材として、業界・業種の越境性が高い。どの分野でも求められる機会が増えている」(井上氏)
企画部門の年収ランキングでは、IR戦略やM&Aなどを経験した人材が高順位となっている。人事や総務など管理部門でも、HRBP(HRビジネスパートナー)の需要が高まるなど、従来の「管理」の領域にとどまらない、経営的な目線を持つ人材を求める傾向は共通している。
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