※日経エンタテインメント! 2023年2月号の記事を再構成
今やキラーコンテンツとして欠かせぬジャンルの韓国ドラマ。22年後半からディズニープラスも本腰を入れ、23年はこの動きがさらに激化。映画界では、『オールド・ボーイ』(03年)で知られるパク・チャヌク監督の『別れる決心』が22年カンヌ国際映画祭の監督賞を受賞。同作はゴールデングローブ賞や英国アカデミー賞などの欧米の映画賞をにぎわせた。
その『別れる決心』で容疑者に引かれる刑事を演じたのがパク・ヘイルだ。韓国映画好きにはポン・ジュノ監督の『グエムル-漢江の怪物-』(06年)や、歴史大作『天命の城』(17年)などでおなじみの演技派。この『別れる決心』で彼の認知度が世界的に上がることは確実だ。
映画でもう1人注目しておきたいのは、『THE WITCH/魔女-増殖-』の主演女優シン・シア。可憐な少女が殺人兵器に豹変するサイキック・アクションで、18年に製作された『THE WITCH/魔女』の続編。ここから『梨泰院クラス』で大ブレイクしたキム・ダミがデビューを飾った。本作は全世界124カ国への配給も決定しているだけに期待も大きい。
配信ドラマに目を移すと、韓国でも最旬俳優と言われるソン・ソックが22年スタートのディズニープラス『カジノ』で話題に。切れ長の目が印象的でNetflix『私の解放日誌』やマ・ドンソク主演の映画『犯罪都市 THE ROUNDUP』の極悪犯で注目を集めているが、本作では刑事役に挑戦。さらにNetflixでは『D.P.-脱走追跡官-』のシーズン2が待機している。
22年、Netflix『シスターズ』でミステリアスな男を好演したウィ・ハジュンは、23年はNetflixの『京城クリーチャー』にディズニープラスの『The Worst of Evil』と続く。Netflix『社内お見合い』のイケメンCEO役で一気に人気スターに躍り出たアン・ヒョソブは、Netflixで青春ファンタジードラマの『A Time Called You(英題)』が待機。そして、Netflixの『二十五、二十一』で好評を博したチェ・ヒョヌクは新作ドラマ『弱いヒーロー』が韓国で絶賛されており、“第2のパク・ソジュン”の呼び名が現実になる日も近いかも。
女優陣では韓国ドラマ『還魂2』の主演に抜てきされたコ・ユンジョンに注目。ディズニープラスの『ムービング』に、『イカゲーム』で世界的にブレイクした俳優イ・ジョンジェの映画監督作『ハント』にも出演する。また、Netflix『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』での愉快な親友役で注目されたチュ・ヒョニョンはやはりNetflixの『エージェントなお仕事』に出演。コメディエンヌとしても知られる彼女は、多彩ぶりでさらに活躍の場を広げそうだ。