パナソニックデザインの挑戦 第12回

パナソニックが新しい体制の下で、コーポレートブランディングに挑戦している。社員が自らの志を書き込んで完成させる「Make New」という行動指針を策定。Z世代の認知向上も推進し、オウンドメディアを軸にブランドイメージを醸成していく。

パナソニックの志を表現したアクションワード「Make New」(写真提供/パナソニック)
パナソニックの志を表現したアクションワード「Make New」(写真提供/パナソニック)

 パナソニックのコーポレートブランディングは、同社戦略本部のCCXO(チーフ・カスタマーエクスペリエンス・オフィサー)チームが中心となって取り組んでいる。CCXOはパナソニック社長の品田正弘氏直属のチームで、2022年4月にパナソニック ホールディングスが持ち株会社制に移行した直後に発足したばかり。

 パナソニック戦略本部CCXOチーム プロジェクトオペレーションリーダーの長谷川錦哉氏は、「商品を開発するだけでなく、生活者に情報を伝えていくことも重要なこと。パナソニックを業界トップクラスのブランドに育てる組織になろうと立ち上がった」と話す。

コーポレートブランディングへの3つの課題

 コーポレートブランディングの課題は、大きく3つあるという。1つ目の課題は、顧客に提供している体験と、その世界観に一貫性がないこと。「例えば、ある商品のプロモーションでお客さまに信頼を得たとしても、次のプロモーションでは脈絡がないことを行っている可能性もある」と長谷川氏。その都度、プロモーションの目標は達成できたとしても、ブランド力を高めることにはつながらない。つまり、コストでしかなく、投資にならないということだ。

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