
パナソニックは、新しいフレームワーク「360UX(サンロクマルユーエックス)」を推進。アプリから取扱説明書、段ボールからコールセンターまで一貫した体験をデザインしている。商品にまつわるすべての顧客接点を見直すことで、さらなるブランド価値の向上を狙った。
「360UX」は、パナソニックの商品にまつわる顧客接点のすべてを、1つのコンセプトを基にデザインしていくためのフレームワーク。生活者がパナソニックの商品を知り、興味を持った人は調べて購入し、商品を使い、つながり続ける。そのプロセスには商品はもちろん、プロモーション用の動画やウェブサイト、アプリ、店頭什器(じゅうき)のほか、取扱説明書や商品を納めた段ボール箱、さらには修理を受け付けるコールセンターなど、数多くの顧客接点がある。それらの体験すべての品質を高め、ブランドの世界観も統一することで、企業価値を向上させようという考えだ。
360UXは現在、2023年1月に発足したばかりのコミュニケーションデザインセンター(CDC)が主体となって取り組んでいるが、それ以前から動き出していた。
「デザインシステム」も開発・運用
CDCクリエイティブ部クリエイティブディレクターの脇阪善則氏は、「360UXの構想は19年ごろから始まり、デザイン部門やマーケティング部門などそれぞれが着手し、一貫したデザインを提供しようとしていた。CDCとして発足したことで一緒のチームになり、より強化して取り組むことができた。少しずつ商品に実装され始めている」と話す。
このコンテンツ・機能は有料会員限定です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー