2023年1月4日発売の「日経トレンディ2023年2月号」 ▼Amazonで購入する では、「日本酒ランキング2023」を特集。秋田の新政酒造は、あえて時代に逆行する形で、10年前から仕込みたるを、外注した木おけにリプレースしてきた。2023年6月にも新部門「木桶工房」を立ち上げ、今後は地場の秋田杉などを原料に使った、オリジナル木おけへとさらに進化させる。
※日経トレンディ2023年2月号より。詳しくは本誌参照

代表:佐藤祐輔
所在地:秋田県秋田市大町六丁目2番35号
主な銘柄:No.6、Colors
秋田の新政酒造が2023年6月にも、酒を仕込む際に使う木おけの自社製造・メンテナンスを行う新部門「木桶工房」を立ち上げる。1000年以上日本酒は木おけで醸造されてきたが、第2次世界大戦後に洗浄がしやすいホーロータンクへの置き換えが全国で進んだ。そんな中、新政酒造はあえて時代に逆行する形で、10年前から順次仕込みたるを、外注した木おけにリプレースしてきた。新部門設立により、今後は地場の秋田杉などを原料に使った、オリジナル木おけへとさらに進化させる。
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木おけにこだわるのは、ホーロー化によって日本酒の味の画一化が進んだ面が否めないと考えているためだ。「日本酒は過去に何度かブームがきて沈静化を繰り返してきたが、現状は純米大吟醸が珍しいものでなくなり、次に打つ手に欠ける現状。新しいファンを日本酒の世界を誘うには多様性が必要であり、地域性を表現することや伝統製法などがその鍵を握るひとつとも考えている」(佐藤祐輔社長)
木おけには、抗酸化作用のあるポリフェノールや精油成分を酒に供給でき、酒の寿命を延ばすメリットもある。様々な微生物がすみ着くおかげで複合的な乳酸菌発酵も生じやすく、うまみや有益な酸のある酒質を設計しやすい。
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