2023年1月4日発売の「日経トレンディ2023年2月号」 ▼Amazonで購入する では、「日本酒ランキング2023」を特集。製法の原点回帰は日本酒業界のトレンドだ。無ろ過生原酒「風の森」シリーズを手掛ける奈良県の油長酒造もその1社。2021年に発売した新シリーズ「水端」では、13代目の山本長兵衛社長が古典をひもとき、当時の製法をほぼ完璧に再現した。

※日経トレンディ2023年2月号より。詳しくは本誌参照

商品名:水端 1355、実勢価格:7700円(税込み、500mL)、原料米:奈良県産秋津穂
商品名:水端 1355、実勢価格:7700円(税込み、500ミリリットル)、原料米:奈良県産秋津穂
奈良県 油長酒造
設立:1719年
代表:山本長兵衛
所在地:奈良県御所市1160番地
主な銘柄:風の森、鷹長、水端

 戦前の木おけ仕込みを復活させて話題をさらった新政酒造のほか、さらに昔の菩提酛づくりを取り入れる酒蔵が増えるなど、製法の原点回帰は日本酒業界のトレンドだ。独特のとろみのある口当たりからファンも多い無ろ過生原酒「風の森」シリーズを手掛ける奈良県の油長酒造もその1社。同社は、奈良に伝わる伝統技法を常に探求し、現代の知見を交えながら醸造技法を進化させることに力を注ぐ。その一環で室町時代に活発に行われていた寺院醸造の技法を復活させる試みに取り組んでいる。

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 2021年に発売した新シリーズ「水端」では、13代目の山本長兵衛社長が古典をひもとき、当時の製法をほぼ完璧に再現した。2タイプあり、一つが1355年に編さんされた「御酒之日記」に書かれた奈良菩提山正暦寺の技法、もう一つが1568年編さんの古典「多聞院日記」に書かれた奈良の興福寺の技法だ。

「奈良県は日本酒発祥の地であり、中世の室町時代、奈良の大寺院が清酒を生み出し、醸造技法が進化した場所。そのアイデンティティーをよみがえらせ、改めて奈良の日本酒を現代流に再定義したい」(山本氏)

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