
メルマガを駆使してアップセルを生み出し、休眠顧客をも呼び戻す。それに成功しているのが、月額制で家具や家電のレンタルサービスを展開するCLAS(クラス、東京・目黒)だ。同社はバイヤーがメルマガ担当を兼任し、会員からのニーズを見極めつつ、利用者拡大を実現している。
「メルマガが売り上げに貢献している」。そう語るのは、CLASでMD(商品政策)を担当する、蛭田彩花氏だ。同氏は2022年4月に入社後、レンタルのラインアップに加える家具や家電をセレクトするバイヤーと兼任する形で、メルマガ運用も担当している。
CLASは、家具や家電を1点から月額制でレンタルできるサブスクリプションサービスだ。「“暮らす”を着替える」というコンセプトの下、個人や法人を対象に、ライフスタイルに応じて柔軟に家具や家電を貸し出すことを目指している。現在、総会員は18万人を超える。
その同社がメルマガ活用に注力している。「メルマガは顧客にとっての窓口。クイックにサービスにつなげることができる」と蛭田氏は語る。前述した18万人の会員のうち許諾が得られた人に向けて、月、火、木、土曜日の週4回の頻度でメルマガを配信している。
メルマガを通じて会員とつながり続けることで、家具や家電を追加でレンタルしてもらい、アップセルを生み出す。さらには、以前サービスを利用していたが離脱してしまった休眠顧客にもアプローチするといった狙いがある。
そうした取り組みの結果、成果が見えてきている。「母数は少ないが、年間の追加レンタルが130%、離脱していたユーザーの復活レンタルが300%になった。メルマガに注力し出したタイミングと重なる形で得られた成果だ」と蛭田氏は手応えを感じている。
同社がメルマガ活用に本腰を入れ始めたのは、22年2月からだ。
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