消費&マーケ 大予測2023 第10回

 シニア女性誌「ハルメク」を発行するハルメクホールディングスのシンクタンク「ハルメク 生きかた上手研究所」は2022年12月、同年のシニア世代の動向を基に、「2022-2023 シニアトレンド」を発表した。22年以降も続くであろうトレンド、23年のトレンドの芽となりそうな現象として、以下の6つのキーワードを提示している。

シニア世代のトレンドは、緩やかながらも着実に変化
シニア世代のトレンドは、緩やかながらも着実に変化
出所:ハルメク 生きかた上手研究所

 実は1年前の21年12月、同研究所は「2021年シニアトレンド」として、「“親目線”推し活」と「スマートシニア元年」を挙げている。「スマ活シニア」とスマートシニア元年は何が違うのか? 「推し活で若返り」の推し活は親目線ではなくなったのか? 

 まずシニアとスマホから見ていこう。同研究所が21年6~8月に55~74歳の女性527人から回答を得たアンケートで、スマホ保有率が初めて92.2%と9割超えを記録。新型コロナウイルス禍でリアルな交流が制限される中、自ら感染状況や対策について調べる、ワクチン接種の予約をするといった必要性にシニアは迫られた。それが、電話、メール、せいぜいLINE程度に限られていたスマホ利用の幅を広げることになった。これがスマートシニア元年と名付けた背景だ。

 では、それを受けた22年のスマホ活用はどうなったか?

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