
一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA、東京・千代田)は2022年12月9日、「2023年の色」として「ルミナスイエロー」を選定したと発表した。同協会がさまざまな調査に基づき、23年を象徴するイメージから決定した。
一般社団法人 日本流行色協会
カラートレンドR&Dカラープランナー、
季刊「流行色」エディター
――「2023年の色」を「ルミナスイエロー」とした背景や理由を教えてください。
小木曽珠希氏(以下、小木曽) 日本流行色協会は、国内生活者の志向やマーケットの動向を独自に調査したり、グローバルなカラートレンドを選定する「インターカラー」(国際流行色委員会)の情報なども活用したりして、各分野の色の専門家が日本の産業に向けた最先端のカラートレンドを年2回選定し、発信しています。
そうした傾向も踏まえながら毎年12月に、翌年を象徴する1色を選定し、発表しています。これは流行する色というより、毎年の「テーマカラー」といえるでしょう。ルミナスイエローは、優しく穏やかで、希望を感じさせてくれる色です。
長く続く新型コロナウイルス感染症への対応、ウクライナとロシアの国家間の争い、さらには世界的な環境汚染の拡大など、22年もさまざまな出来事がありました。先行きが見通せず不透明で不安な日々を、私たちは生きています。
そうした状況を生き抜くための強さ、苦境を跳ね返すだけのパワーに憧れますが、実際は毎日をどうにかやり過ごすので精一杯ではないでしょうか。そこで無理に気持ちを奮い立たせるのではなく、心がふと軽くなるような、ほっと息をつけるような色が求められているのではと感じました。
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