注目カラートレンド2023 第1回

新型コロナ禍による停滞が少しずつ落ち着きを見せ始める一方で、円安による物価高が生活に影を落とす。そんな微妙な時期に、人々が求める「色」はどう変わるのか。さまざまな事例から、色に対する消費者意識の変化を探る特集の第1回は、コーセーの総合化粧品ブランド「コスメデコルテ」の新ライン「イドラクラリティ」。高価格帯ながら20~30代の開拓に成功し、新規ユーザーは4割を超えるという。

「コスメデコルテ」の新ライン「イドラクラリティ」。左から時計回りで、「マイクロエッセンス クレンジングエマルジョン」(3850円、税込み、以下同)、「薬用 トリートメント エッセンス ウォーター」(5500円)、「コンディショニング トリートメント ソフナー」(5500円)、「コンセントレート クリーム」(7700円)
「コスメデコルテ」の新ライン「イドラクラリティ」。左から時計回りで、「マイクロエッセンス クレンジングエマルジョン」(3850円、税込み、以下同)、「薬用 トリートメント エッセンス ウォーター」(5500円)、「コンディショニング トリートメント ソフナー」(5500円)、「コンセントレート クリーム」(7700円)

 次のカラートレンドを求めてさまざまな企業、識者に取材したところ、ここ数年のニュアンスカラー人気はしばらく続きそうな勢いを感じさせた。同時に、世の中の流行とは別に「自分が好き」を大切にする意識がますます強まりそうだ。また、コロナ禍の反動からか、2022年はビビッドな強い色が出てきていたファッション界などでも、23年以降は変化が生じそうな気配がある。特集では10回にわたって、コロナ禍後を見据えたカラートレンドについて考えていく。

 1970年に誕生したコーセーの「コスメデコルテ」は、主に百貨店や化粧品専門店で販売するハイプレステージブランド。スキンケアからメイク、香水や雑貨まで多様な商品展開をしている。スキンケアもステージに合わせてさまざまなラインがあり、価格帯も幅広い。そんなコスメデコルテが2022年2月に発売した新ライン「イドラクラリティ」が今、若い世代を中心に大ヒットしている。

 メインアイテムの「薬用 トリートメント エッセンス ウォーター」は、コスメデコルテの約50年の歴史の中で最も売れている化粧水となった。これまで売り上げナンバーワンだった「リポソーム トリートメント リキッド」の約1.6倍も売れているという(22年2~11月調べ、数量ベース)。

 コスメデコルテは高価格帯のブランドということもあり、これまでは40代がコアユーザー層だった。しかし20年ごろからは20~30代のユーザーへのアプローチを見直し、同年代のユーザーも積極的に獲得するようになった。イドラクラリティは、20~30代のユーザーの獲得に大きく貢献したブランドの1つだ。しかも、なんとユーザーの約42%が新規層だという。

 イドラクラリティの開発アプローチの特徴が、ターゲットのニーズや関心を徹底的に研究し、商品やパッケージデザインに生かしたこと。特にパッケージでは「くすみピンク」と長方形のボトルとの組み合わせで、今までの高価格帯スキンケアブランドとは大きく異なる、新しいイメージをつくり上げた。

なぜ「遠いブランド」になってしまうのか

 では、これまでの高価格帯スキンケアは一体どのようなイメージだったのか。

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