注目カラートレンド2023 第3回

「髪でも自分らしさを表現したい」──。そんなニーズに応えるのが資生堂プロフェッショナル(東京・品川)のヘアカラーブランド「ULTIST(アルティスト)」だ。「人とかぶりたくない」「流行に乗りたくない」というニーズを持つZ世代がコアターゲットに、発売2年ながら市場から確かな支持を得ている。

ヘアカラー「アルティスト」で2022年2月に追加したホワイティッシュなカラーが特徴の「クリーミーピーチ」(左)と「サンドベージュ」。ソフトで軽やかな仕上がりが魅力
ヘアカラー「アルティスト」で2022年2月に追加したホワイティッシュなカラーが特徴の「クリーミーピーチ」(左)と「サンドベージュ」。ソフトで軽やかな仕上がりが魅力

 「似合う色より、好きな色。」──。こんなキャッチフレーズを掲げ、22年12月より屋外広告を展開しているのが、資生堂プロフェッショナルのサロン用ヘアカラーブランド「アルティスト」である。ブランドのアンバサダーを務めるのはZ世代のファッションアイコンでもある池田エライザさん。「人とかぶりたくない」「流行に乗りたくない」「髪色も自分の好きな色にしたい」というニーズを持つZ世代がコアターゲットだ。

22年12月から展開しているアルティストの屋外広告。「似合う色より、好きな色。」というメッセージには、これまでのサロンカラーの常識をスタイリストと共に変えたいという思いが込められている
22年12月から展開しているアルティストの屋外広告。「似合う色より、好きな色。」というメッセージには、これまでのサロンカラーの常識をスタイリストと共に変えたいという思いが込められている

 昨今、ダイバーシティー&インクルージョンを推進する企業が増えてきたことからも分かるように、個性や多様性を尊重する社会が醸成されつつある。しかもコロナ禍により在宅勤務が増えたことで、「これまで以上にヘアスタイルを自由に楽しみたい、ヘアスタイルやデザインカラーで自分らしさを表現したいという機運が高まった」と、資生堂プロフェッショナル日本事業マーケティング部カラーマーケティング&サロンプロモーショングループの鈴石倫之氏は語る。

Z世代が気にするのは髪のダメージ

 デザインカラーとは、例えば外側の髪色と内側の髪色を変えたり、耳周りや顔周りだけ髪色を変えたりするなど、複数の色や明暗の違いを利用して髪の色をデザインすること。これはヘアスタイリストの高い技術力があって初めて実現できる。そしてこのスタイリストの技術力によって、自分が好きな色を、肌や目の色に合う色へと変えてくれる。スタイリストと共にこれまでのカラーリングの常識を変えるというメッセージが、「似合う色より、好きな色。」というキャッチコピーに込められているのだ。

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