
NTTコミュニケーションズのインハウスデザイン組織「KOEL」は、デザイナーとして自らのスキルアップに加え、社内にデザインのスキルを広める活動も行っている。デザイナー以外もデザイン力を身につけ、新事業の創出などを支援できるようにする。
テクノロジーを生かして企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援に取り組んでいるNTTコミュニケーションズは2020年4月、新規事業の創出などに取り組むイノベーションセンター内にデザイン組織「KOEL」を発足させた。所属しているデザイナーは36人。発足当時は12人だったので、この2年強で3倍に増えた。
担当するデザイン分野は、ビジョン策定や事業開発、事業改善、コミュニケーション設計、組織設計、デザイン人材の育成など。「ビジネスデザイナー」「UX(ユーザーエクスペリエンス)デザイナー」「UI(ユーザーインターフェース)デザイナー」「デザインリサーチャー」の4職種のデザイナーが、スキルアップに取り組んでいる。
KOELの担当部長を務める田中友美子氏は、武蔵野美術大学の視覚伝達デザイン学科を卒業後、エディトリアルデザインの会社に新卒として入社し、ファッション雑誌のレイアウトなどを担当した経験がある。その後は英RCA(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート)のインタラクションデザイン科に留学し、さらには海外のメーカーやデザインコンサルティング会社などを経て、NTTコミュニケーションズに入社した。
デザイン部門の2つの役割とは
IT企業の出身ではなく、美術大学を卒業したデザイナーである。田中氏によると、KOELのデザイナーには2つの役割があるという。
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