2022年11月4日発売の「日経トレンディ2022年12月号」 ▼Amazonで購入する では、「2023年ヒット予測ランキング」を特集。4位に「エレキソルト」が選ばれた。ラーメンや味噌汁などで塩味強度を1.5倍に増強する魔法のスプーン&おわんが2023年中にも商品化される。僅かな電流を流し塩味を強めることで、どんな料理も通常の3分の2に塩分量を減らして調理しても、薄味に感じずにおいしく食べられる。実証実験を進め、一般向けに商品化を進める考えだ。
※日経トレンディ2022年12月号より。詳しくは本誌参照
エレキソルト
「電気味覚」を利用して食器を替えるだけで減塩生活
健康を気にして食事を減塩タイプに変えてみたものの、満足感を得られず長続きしなかった――。そんな課題を解消する、ラーメンや味噌汁などで塩味強度を1.5倍に増強する魔法のスプーン&おわん「エレキソルト」が2023年中にも商品化される。
開発を手掛けるのは、キリンホールディングスと明治大学の宮下芳明研究室だ。既に試作機の開発に成功。見かけは普通のスプーンやおわんとほとんど変わらないが、僅かな電流を流し塩味を強める仕組み。試作機の場合、バッテリー駆動時間は1日3食使った場合で約1カ月。食事の塩味の強さを調整できるように、電流を4段階(0.1、0.3、0.5、0.7ミリアンペア)に切り替えられる工夫もある。
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“塩味増強”の秘密は、人体に影響しない程度の微弱な電流を用いて食品の味の感じ方を変化させる「電気味覚」という原理にある。
エレキソルトはスプーンの柄の部分やおわんの底部に制御ICや電源を内蔵しており、スプーンの先端やおわんの縁を口に含むと首や腕とを結ぶ電気回路がつくられる。その瞬間に、食塩の構成成分であるナトリウムイオン(Na+)の動きを変える特定パターンの波形の電流を食品を介して流すのだ。
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