※日経エンタテインメント! 2022年10月号の記事を再構成

日中韓の9人で結成されたグローバルガールズグループのKep1er(ケプラー)。今回話を聞くのは日本人メンバー、マシロとヒカル。副リーダーのマシロは、韓国語が堪能で落ち着いたお姉さんタイプ。一方、日本でパフォーマンススキルを磨いてきたヒカルは、小柄ながら切れ味鋭いダンスやラップが持ち味だ。韓国を拠点にグローバルな活動を続けるからこそのエピソードや、メンバーとの関係性について話してもらった。

左からマシロ、ヒカル(写真/中村嘉昭)
左からマシロ、ヒカル(写真/中村嘉昭)

ヒカル 韓国での生活は意外とすんなりなじめました。Kep1erのメンバーは、みんな心がすごく温かくて家族みたいな感じなんです。韓国では他に知り合いもいないこともあって、いつもすごく頼りにしています。

マシロ メンバーには何でも話せるし、聞いてくれるし、時には厳しい言葉も掛けてくれます。大切な親友であり、家族のような存在でもありますね。休みができても、なかなか日本の家族には会えませんが、イェソがよく一緒に過ごしてくれるんです。イェソのお母さんとも一緒にショッピングに行ったことがあります。

ヒカル 私もヒエ(ヒュニンバヒエ)のお家におじゃまして、お母さんやお姉さんに会いました。家族ぐるみで接してくれるのは、本当にうれしいですね。韓国語に関しては、最初の頃は分からず苦労しました。だけど、知らない単語が出てきたときに、メンバーが簡単な韓国語で「こういう意味だよ」と教えてくれたので助かりました。あと上達できずに落ち込んでいたとき、マシロさんが「大丈夫、大丈夫」と励ましてくれて。それが私にとってすごく大きくて、心がすごく楽になりました。

マシロ (照笑)。私はできるだけメンバーの力になりたいんです。Kep1erのみんなで練習しながら笑い合ったり励まし合ったりする時間が好きだし、癒やされるんです。ただ、ヒカルは私から教えることがないくらい、すごいスピードで韓国語が上達しています。すごい努力家で、ダンスや歌に関しても常に満足せず、向上心を持っているところに感心します。

ヒカル 結成当初は、それぞれ練習してきた環境が異なることもあって、スタイルの違いに難しさを感じることもありました。でも、9人全員が聞く耳を持っていて、「それは違う」みたいに否定する人がいないんです。1人ひとりの意見を聞いて、みんながそれを受け止めて次に話を進めます。意見をまとめてくれるのがリーダーのユジンさんやマシロさんですね。

マシロ 9人いれば、当然頭も9個あるので(笑)。考えることが違うので、みんなで幸せに明るく過ごせるよう、みんなの意見をまとめられればなと思っています。

ヒカル 育ってきた国や環境、言葉、考え方などの違いが、Kep1erになるとポジティブに変えていけるんです。何か起きたとしても、みんなの意見を持ち寄れば解決できると思うので、このグローバルな9人で良かったなと思います。

マシロ この前はロンドンに行くなど、海外に出る機会が少しずつ増えるなかで感じることですが、ヒエは英語が話せるので私たちを代表して話したり分からないことを教えてくれる。日本では、私やヒカルがそういう役割を果たせるなど、言語で互いに助け合えるのも強みですね。私は今、中国語を勉強しているんですけど、シャオティンに発音を教えてもらっていてすごく助かってます。

家族や友人が写真をシェア

――忙しくも充実した日々を過ごす9人。『WA DA DA』が世界へ伝播し、日本でも大ヒットしたこともまるで実感できなかったと笑う。だからこそ、『FLY-UP』でついに決まった日本デビューへの思いはひとしおのようだ。

ヒカル 『WA DA DA』は韓国のデビュー曲だし、日本でヒットしているかどうかは全然実感が分からないどころか、むしろ不安でした。

マシロ うん(笑)。実は、韓国でもあまり実感が湧かなかったけど、音楽番組で1位になったり、ミュージックビデオの再生数が1億回を超えたというのを聞いて、少しずつ実感できるようになりました。日本の家族や親しい友達から、「聴いてるよ」「見てる」と言われるとすごく励みになっていて。街でKep1erの写真などを見かけたらよく送ってくれるんです。

ヒカル 私は中学時代の友達から「すごいがんばってるね」「見てるよ」と言ってもらえるのがすごく励みになります。照れくささもありますが幸せだなって。だからこそ、もっともっとKep1erにしかできない、唯一無二のグループになっていきたい。まずは、1人でも多くの方に知ってもらえるように頑張っていきたいですし、Kep1erのヒカルとして、より貢献したいです。

マシロ 全世界のどんな方が見ても「さすがKep1er」と言っていただけるようなグループが目標です。パフォーマンスもそうですし、普段の仲のいい団結力のある姿も見せていきたいです。

マシロ
実力と責任感を兼ね備える副リーダー
1999年12月16日生まれ(22歳)。副リーダー。ボーカル、ダンスともに高いパフォーマンス力を誇る。責任感も強く、副リーダーとしてグループを引っ張る。「これからの活動を通して、私たちが幸せな姿をお見せすることで、ファンの皆さんにも同じように幸せを感じてもらいたいです。いつも心は1つだと思っています」
ヒカル
小柄な体で躍動するパワフルガール
2004年3月12日生まれ(18歳)。小柄ながらも躍動感あふれるパワフルなダンスとクールなラップで、見る者すべてを魅了する。「これまで長い時間、Kep1erを信じて応援して下さり、本当にありがとうございます。ついに日本デビューが決まりました。皆さんの期待以上の姿をお見せするので楽しみにしていて下さい!」
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