「Amazon Go(アマゾンゴー)」をはじめとした欧米のレジなし店舗最新事情をリポートする連載の第2回。海外ではAmazon Go以外にもレジなし店舗システムを提供する有力ベンダーが多数出てきている。今回は、「顧客体験の改善」を目指す3社に焦点を当てる。

シンガポール国立大学内にある無人店舗「OctoBox(オクトボックス)」(写真/OctoBoxのフェイスブックから)
シンガポール国立大学内にある無人店舗「OctoBox(オクトボックス)」(写真/OctoBoxのフェイスブックから)

 Amazon Goの衝撃的なデビュー後、一気に普及するかと思われたレジなし店舗「オートノマス・ストア」は、新型コロナウイルス禍の影響で主要ベンダーのシステムを取り入れた店舗数が、欧米・アジアを中心として600店舗程度(CA無人店舗調べ、2022年11月現在)にとどまっていた。しかし、ここ1、2年で各社がかなり店舗数を伸ばしていきそうな機運だ。

 22年夏に欧米のベンダー10社の調査・ヒアリングを行った結果、各社が目指すオートノマス・ストアの方向性は大きく2つに整理すると分かりやすい。それが、「顧客体験の改善」と「新たな活用シーンの創造」という切り口だ。まず今回は、「顧客体験の改善」に重きを置き、レジなし店舗を推進しているベンダー3社について詳しく解説していこう。

(1)Accel Robotics(アクセルロボティクス)
オートノマス・ストアで街全体のスマートシティ化を目指す

 従来型の大きな物流センターではなく、既存の店舗や営業所など顧客の近くにある小規模な倉庫から配送する仕組みである「マイクロ・フルフィルメント・センター」形態を中心に、複数のオートノマス・ストアを地域で配置し、街全体のスマートシティ化を目指しているのがAccel Robotics(アクセルロボティクス)だ。

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