
イーロン・マスク氏による買収で揺れるTwitter。依然、日本人にとっては不可欠なSNSであり、企業が商品の宣伝やブランドの認知拡大のためにTwitter広告を出稿するケースが増えている。だが様々な企業の活用によってレッドオーシャン化が進み、目立つ広告をつくろうとしたり、成功事例を踏襲したりするだけでは、思うような成果が得られないケースも。Twitterからも新しい広告メニューが登場する中、どんなTwitter広告が訴求力を高めているのか。最新事例を紹介する。
成長を続けるTwitter広告
2008年に日本語版をリリース後、11年に広告メニューの販売を開始したTwitter。以降、広告出稿量を順調に伸ばし、「22年の売上高は四半期ごとに前年同期比10%以上の成長を続けている」(Twitterジャパン Twitterクライアントソリューションズ 執行役員 広告代理店事業本部長の小泉増良氏)という。
Twitterの主な広告メニューは以下の通りだ。
- 画像や動画を用いた「プロモ広告」
- 自社アカウントをプロモートする「フォロワー獲得広告」
- リアルタイムでライブ放送ができる「Twitterライブ」(リアルタイムは時間無制限、アーカイブは6時間以内)
- タイムラインや「話題を検索」(アプリでは虫めがねのアイコン)タブの上部に広告を掲載する「Twitterテイクオーバー」(「トレンドテイクオーバー」や「タイムラインテイクオーバー」。詳しくは以下)
- ユーザーが視聴している(ニュースやスポーツなどのメディアによる)動画コンテンツの前に、自社の広告を表示する「Twitter Amplify」 など
プロモ広告やフォロワー獲得広告は、Twitter検索結果、タイムライン、アカウントのプロフィール欄など、Twitterのさまざまな場所に表示される(広告主はどの場所に広告を配信するか選定可能)。
広告費用は、広告にかける「総予算」と「1日の上限予算金額」を設定できる。広告表示だけでは課金されないが、目的に合わせて事前に設定した「ユーザーのアクション」によって費用が発生。例えば、1クリックごと、フォロワーを1人獲得するごと、リツイートされるごと、といった具合だ。だが、広告を配信したユーザーがリツイートした場合など2次拡散による広告費は一切かからない。
形態としては、テキスト、画像、動画、画像を2~6枚スライドさせるカルーセル広告などがあるが、現在、全出稿の中で売り上げの5割を占めているのが、特に認知拡大やブランド価値向上の施策として活用されている動画広告(予約型や上記のAmplifyなど)だ。
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