
サブスクリプション型や数泊の短期型での家電レンタルを手がけるレンティオ(東京・品川)では、1日5000円ほどの予算でTwitter広告を展開している。中でもニッチな製品を宣伝するために心がけているのは「シンプルさ」だという。あるアイテムは「感じたことをそのままテキストで配信」したところ、CVが9.5倍に伸びた。日ごろから心がけている運用のポイントは何か。
「私、レンティオに入社してから初めて防振双眼鏡に出会ってその機能のスゴさに衝撃を受けた者なんですが、私の語彙力だとスゴさを伝えきれないことが大変悔しいので、防振双眼鏡を使ったことがある皆様にリプか引用RTでこの子のスゴさを代弁いただきたいのです…もっと早く出会いたかったよ……」――。
「防振双眼鏡」というニッチな商品を訴求するため、レンティオ マーケティング・広報部の森弘繁氏が22年6月に配信したTwitter広告だ。防振双眼鏡とは、最近のデジタルカメラのように手ぶれ補正機能を備えた双眼鏡のこと。野鳥観察だけでなく、舞台やライブなどで重宝されている。森氏は実際に使用して感動したものの、その良さをどう伝えるべきか悩み、こう考えた。
「Twitterで防振双眼鏡を買ってよかった、という感想が頻繁にツイートされていた。そうした方たちに共感してもらえると思い、素直な思いをそのまま広告のテキストにした」
多くのTwitterユーザーは、興味関心の近いフォロワーを持ち、クラスター(趣味や興味での集まり)内で話題となったキーワードや商品、サービスに高い興味を示す傾向がある。防振双眼鏡というニッチな商品を訴求するため、Twitterの特徴を踏まえて投稿したのが、凝ったフレーズやあおり文句などは使わず、ストレートに“思いの丈”をつづった冒頭の広告だ。
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