2022年10月4日発売の「日経トレンディ2022年11月号」 ▼Amazonで購入する では、「歯医者の真実」を特集。歯科の受診に強い抵抗感を持つ「歯科恐怖症」になる人は少なくない。そうした人の救世主になりそうなのが、VR(仮想現実)によって痛みや不安を軽減し、治療体験を改善することを目指すアプリケーション「XR Therapy」だ。

※日経トレンディ2022年11月号より。詳しくは本誌参照

XR Therapy(xCura)
歯科向けには、HTC製のVRグラス「VIVE Flow」を活用。独自アプリを組み込んで使う
歯科向けには、HTC製のVRグラス「VIVE Flow」を活用。独自アプリを組み込んで使う

 歯科の治療は、歯をドリルで削ったり、歯茎に注射をしたりなど慣れるのがなかなか難しい処置が多く、大人でも痛みに恐怖を感じたり、不安感を抱いたりしがちだ。過去に受けた治療の嫌な記憶がもとで、歯科の受診に強い抵抗感を持つ「歯科恐怖症」になる人もいる。しかし虫歯や歯周病は、受診を先延ばしにしていても症状は悪化するばかりだ。

 そうした人の救世主になりそうなのが、xCura(福岡市)が2022年6月にリリースした「XR Therapy」。VR(仮想現実)によって痛みや不安を軽減し、治療体験を改善することを目指すアプリケーションだ。

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 患者は治療中にVRゴーグルを装着する。そして、「目の前に流れる独自のVR映像に患者の意識を集中させたうえで、リラックスを促すことで痛みや不安を和らげる」(xCura代表取締役の新嶋祐一朗氏)ことを狙う。

 VR映像では、主に3つの方法でリラックスを促す。1つ目は呼吸。適切な長さの呼吸と、そのタイミングをガイドする。例えば森のVR映像を表示して、木々が大きくなるときに息を吸い、小さくなるときに息を吐くといった具合だ。恐怖や不安を感じると呼吸が速くなりがちだが、逆に呼吸を整えることで気持ちが落ち着いてくる。

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