2022年10月4日発売の「日経トレンディ2022年11月号」 ▼Amazonで購入する では、「歯医者の真実」を特集。毎日の歯磨きが面倒で、つい手を抜きがち――。そんな問題を解決すると期待されるのが、Genics(東京・新宿)が開発する「次世代型全自動歯ブラシ」だ。歯の表と裏に同時にブラシが当たるように設計され、短時間で磨ける。2023年春ごろまでの実用化を目指す。

※日経トレンディ2022年11月号より。詳しくは本誌参照

(Genics)
Genicsが開発を進めている「次世代型全自動歯ブラシ」

 歯磨きは口腔内の衛生を保つために毎日行うべきものだが、毎回それなりに時間が必要で、歯ブラシを持って手を動かすこと自体を面倒に感じている人もいるだろう。また、実はきれいに磨けていないという場合も少なくない。

 そんな悩みや問題を解決すると期待されるのが、早稲田大学発ベンチャーのGenicsが開発する「次世代型全自動歯ブラシ」。くわえるだけで、自動で歯磨きができる小型デバイスだ。

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 口に入れる部分には複数のブラシヘッドが付いている(記事冒頭の写真)。これを複数の小型モーターにより駆動することで、歯列に沿ってブラシが上下左右に動き、歯垢を除去する。歯の表側と裏側のすべての面にブラシが当たるように設計されており、あらゆる角度から歯を同時に短時間で磨ける。目指すのは「30秒で歯磨きが完了」(Genics代表の栄田源氏)だ。

 現在は実用化に向けて最終的な検証を行っている段階。介護施設の利用者などが試用して、その歯磨き効果や使用感などを確認している。「パーツを付け替えて、上の歯と下の歯を別々に磨く方式も試している。上下それぞれ45秒程度で歯磨きができる」(同)

 歯垢の落ち方は、一般的な手磨きよりきれいに、かつ歯周病予防につながる除去レベルが実現できている。世の中にある電動歯ブラシとは仕組みが全く異なっており、「ブラシが歯列に沿って少しずつ位置を変えながらブラッシングすることで、前歯から奥歯まで歯垢をしっかりと落とせる」(同)。

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