
UCC上島珈琲(神戸市)は、2018年のInstagram活用開始以来、フォロワーを順調に拡大してきた。ところが、21年末から22年にかけて、フォロワー数が伸び悩む停滞期に入ったという。突破口を開いたのはプレゼントキャンペーンだ。コーヒー好きの非フォロワー層にも興味を持ってもらえるように、人気キャンプ用品ブランドとコラボレーションしたプレゼントキャンペーンなどを展開。通常投稿の10倍ほど「いいね!」されるキャンペーンもあり、人気を集めてフォロワーを拡大させている。
21年も終わりに差し掛かろうとしていた頃、UCCが運用するInstagramのアカウントに異変が表れた。フォロワー数の増加傾向に陰りが見え始めたのだ。
UCCがInstagramの活用を始めたのは18年4月のこと。以来、毎年約1万人ずつフォロワーを拡大させてきた。それが停滞期に入りフォロワーが伸び悩んだという。
そこで、この停滞期を打破するためキャンペーンに注力。コーヒー好きだけでなく、コーヒーと親和性の高い周辺領域の関心層へと、アプローチの幅を広げ始めた。
ポイントは、「コーヒーのある幸せな時間」というテーマにある。コーヒーを愛飲するのは、コーヒー好きを自認している人だけではない。コーヒーと相性のいいライフスタイルや食品を好む層であれば、関心を持ってもらえる可能性が高い。そこで、コーヒーと親和性の高い商品やブランドを展開する企業と積極的にコラボレーションし、キャンペーンを実施。それにより、コーヒー愛飲者にとどまらず、潜在的なコーヒー好きにもアプローチすることを目指した。
具体的な策は、UCCのアカウントをフォローしたり、投稿にいいね!したりすると応募資格を得られ、抽選で景品が当たるプレゼントキャンペーンの積極展開だ。ただ、こうしたプレゼントありきのキャンペーンは内容を工夫しないと、景品目当てのフォロワーばかりが増えることになりかねない。
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