ゲーム大好き・マヂカルラブリーの野田クリスタルさんが「仕事にかこつけて遊ぶ!」と意気込んで「東京ゲームショウ2022」(TGS2022)に来場。インディーゲームコーナー、「Steam Deck」を体験後は、いよいよお目当ての『ストリートファイター6』へ!
「ストリートファイター6」も撃沈!
「『Steam Deck』、面白かったなー。あれでSteam、一気に“来る”かもしれないっすねー」などと話しながら、野田クリスタルさんがいよいよ到着したのはTGS2022の最後の一角、7~8ホールだ。
「ここはやっぱりカプコンでしょう! 『ストリートファイター6』でしょう!」。はやる気持ちが野田さんの足取りを早くする。いざお待ちかねのカプコンブースへ。だが、ここでも再び厳しい現実が立ちはだかった。
▼関連記事 最新ナンバリング『ストリートファイター6』が試遊できる【TGS2022】……試遊整理券、配布終了のお知らせである。『ストリートファイター6』は2023年に発売予定の「ストリートファイター」シリーズ最新作だ。登場キャラクターなどの情報が徐々に明らかになっているものの、これまで試遊の機会は22年7月に北九州市で開催された「ストリートファイター展」のみだったので、これを目当てにTGS2022に来場した格闘ゲームファンも多い。
先ほどまでの表情とは一転、がっくりと肩を落とす野田さん。「でも仕方ないですよ……。みんなプレーしてみたいもん。こればっかりは仕方ないっす……」。「本日分配布終了」と書かれた看板を名残惜しそうに見つめながら、自分に言い聞かせるようにつぶやく姿が切ない。
そんな野田さんを見ていられなかったのか、日経BP 東京ゲームショウ事務局事務局長の田辺太陽が声をかけた。「カプコンさんに体験できないか、聞いてみましょうか?」
しかし野田さんは、手を大きく左右に振りながら慌てて答えた。「いや、いいです! いいです! 格闘ゲームファンは熱いから、芸能人ってだけで割り込んだりしたら大変です。そんなヤツがいたら、俺なら絶対にキレる。『ふざけんな』って思うし、それが当たり前のことですよ! あそこで他の人の試遊の様子だけ見られれば十分です」。ブースの端にあるモニターを指さした。
捨てる神あれば拾う神あり
「『ストリートファイター6』は自動実況機能が付いたんですよね。プレーに合わせてリアルタイムで実況してくれるんでしょ? すごい時代になったなー」などと感想を言いながら、モニター越しに他の来場者のプレーを見守る野田さん。その姿を見ているだけで、本当に「ストリートファイター」シリーズが好きなんだということが伝わってくる。だからといって我々にはどうすることもできない……スタッフ一同、あきらめかけたそのとき、目の前に突然“天使”が降り立った。カプコンのブース担当者さんである。
「あの、野田さん。今、流れ星のたきうえさんがちょうどいらっしゃっているので、対戦でよければ試遊できますが……」
お笑いコンビ・流れ星のたきうえさんは「ストリートファイター」のファンとして知られる芸人で、TGS2022に合わせて配信されたカプコン公式Web番組「カプコンTV!東京ゲームショウ2022特番」にも出演していた。その関係でカプコンブースを訪問していたところに、野田さんがたまたまやってきたというわけだ。
「本当ですか!?」。目を輝かせる野田さん。「いいです、いいです、ぜひお願いします!!!」
案内された試遊台に行くと、たきうえさんが待っていた。すぐさまどちらが「『ストリートファイター』芸能人ナンバーワン」かで言い争う2人。「じゃあ、ここで証明してやる!」。図らずも「自称・芸能人ナンバーワンプレイヤー」を懸けた対戦となった。ただし、試遊台にはアーケードコントローラー(アケコン)が1つとPlayStation用のゲームパッドが1つ。早々に使い慣れているアケコンを取ったたきうえさんに対し、「俺がこっち?」と文句を言う野田さん。それでもうれしさは隠しきれていない。
試遊台でプレーできるキャラクターは「リュウ」「春麗」「ジェイミー」「ルーク」「ガイル」「キンバリー」「ジュリ」の7種類。たきうえさんは「エドモンド本田」使いとして知られるが、今回はガイルをチョイス。野田さんも持ちキャラの「ダルシム」がいないため、初戦はリュウで応戦した。
結果はたきうえさんの勝利。「やっぱアケコンがいい!」という野田さんの主張で今度はアケコンとゲームパッドを交換、たきうえさんは再度ガイル、野田さんはジェイミーにキャラクターを変えて再戦した。
初めてプレーする『ストリートファイター6』、初めて使うキャラクター・ジェイミーに野田さんは終始苦戦気味。結果は再びたきうえさんの勝利に終わった。
バンナムやセガ/アトラスブースにも立ち寄る
最大の目的だった『ストリートファイター6』の試遊を終えた野田さんは、残りの時間をブース巡りで楽しんだ。
バンダイナムコエンターテインメントブースでは、大型画面に感嘆しつつ、新作『ONE PIECE ODYSSEY』にちなんで用意された原作コミックの作者・小田栄一郎氏のメッセージボードにテンションを上げ、セガ/アトラスブースでは「ペルソナ」シリーズの歴代主人公のペルソナ等身大フィギュアの前で記念撮影。
『ストリートファイター6』での勝ちはたきうえさんに譲ったものの、終始ご機嫌のまま、“一般来場者”野田さんのTGS2022は幕を下ろした。最後に今日1日の感想を聞いてみた。
「いやー、最高でしたね。“一般来場者”なんて言いながら、一番人が多い日曜日の午後に試遊までさせてもらって……申し訳ないと思いつつ、超うれしかったです。TGSは3年ぶりのリアル開催だけど、道を広く取ったり、ブースに仕切りを入れたりして、今の時代に合うような対策が取られてた。かといってがんじがらめにしているわけじゃなくて、お祭り感もちゃんとあるのがすごく良かったと思います」
一時はどうなるかと思った会場巡りだったが、いくつかの試遊もできて、楽しめた様子。野田さん、お疲れさまでした。来年の東京ゲームショウのご来場もお待ちしております。
(文/平野亜矢、写真/酒井康治)
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