※日経エンタテインメント! 2022年9月号の記事を再構成
2018年に活動を開始した5人組YouTuberのコムドット。21年に人気が爆発し、チャンネル登録者数は6倍増と飛躍。写真集や表紙を飾る雑誌などの売り上げも好調で、勢いはYouTubeの枠を飛び越えつつある。若者から圧倒的な支持を受ける、その秘密はどこにあるのか。突如現れた新世代エンタテインメントチームの正体に迫る。
日本のエンタテイメント界に“コムドット旋風”が吹き荒れている。「新時代YouTuberの旗手」とも呼ばれる彼らが、これまでのYouTuberと違うのは、YouTubeにおける成長の速さに加え、SNS、書籍、CMなどでも突出した成果を残している点だ。
YouTubeでは、スローガンである「地元ノリを全国へ」を体現した5人の絆と仲の良さが伝わる動画を、2018年の活動初期からほぼ毎日投稿。今年1月からは「週6投稿」に変更したものの、総投稿数は1300本を数え、累計再生数は23億回に上る。登録者数も、21年に入ってから急上昇しており、昨年は1年間で約250万人を獲得し、現在は350万人にまで到達。年内には400万人が見えてきた。
その人気は各種ランキングにも表れている。『ViVi』(講談社)の名物企画「国宝級イケメンランキング」の「好きなYouTuber部門」では、21年下半期、22年上半期と続けて首位を獲得。Z世代が選ぶ「22年上半期に流行ったYouTuberランキング」(Z総研調べ)でも1位に輝く。
SNSにおいても、メンバーそれぞれがアカウントを開設して人気者となっている。Instagramでは、チームのファッションリーダーと呼ばれ、スタイルブックを9月に発売予定のゆうたが最多のフォロワー数163万人を獲得。TikTokでは、ダンス動画が度々話題となっているリーダーのやまとが、180万人のフォロワー数を誇る。
ベストセラーを連発
また書籍に関しては、発売される度に驚異的な部数がニュースとなっている。昨年12月に発売した写真集『TRACE』(講談社)は部数を伸ばし続け、現在33万部を突破。男性写真集の歴代売上で1位になるという金字塔を打ち立てた。個人でも、やまとの初エッセー『聖域』(KADOKAWA)は、昨年8月の発売からわずか3カ月で発行部数40万部を記録。8月18日に発売予定の『アイドル2.0』(講談社)も予約が殺到し、初版発行部数が異例の15万部となっている。
さらに、今年はUHA味覚糖の『水グミ』で、初のCM出演も果たした。しかも制作にあたっては企画段階から参加。体育館で水風船を投げ合うという、やんちゃ感と清涼感の詰まった内容は視聴者からも好評で、22年6月度の「業類別CM好感度ランキング」(CM総合研究所調べ)の「菓子部門」で1位になった。
いまやYouTuberという枠に収まりきらない存在にまで成長したコムドット。次の一手は何なのか、日本のエンタテインメント界も注視している。
メンバー同士のたわいもない会話から始まるのが恒例。そこには、それぞれのキャラを知ってもらうという狙いも。
注目度の高さから、やまとがTikTokの動画のBGMとして使った楽曲はバズるとも言われている。
これまで、1位上地雄輔、2位嵐、3位大野智だった男性写真集の歴代売上を塗り替えてトップに。
2022年6月度の「業類別CM好感度ランキング」の「菓子部門」で1位に輝き、同月の「新作トップ10」でも堂々の5位に入った。
メンバーでいち早くフォロワー数100万人を達成した、ゆうた。メンバーの写真やルックなどを上げている。