
想像力と最新技術を駆使してディズニーランドの「魔法」を生み出す。クリエーター集団「ウォルト・ディズニー・イマジニアリング」はその存在こそファンの間で知られているが、実態はベールに包まれている。ファンイベント「D23 Expo 2022」の展示や講演の内容から、その行動原理に迫る。
米ウォルト・ディズニー・イマジニアリング(以下、イマジニアリング)は、世界中のディズニーランドやディズニーワールドの全体デザインや設計、アトラクションの企画や技術開発をするクリエーティブ集団。1955年にオープンした米アナハイムのディズニーランドのため、ウォルト・ディズニー氏が設立した会社が元になっている。2022年末で70周年を迎える。イラストレーター、建築家、技術者などの多彩な才能が集まっていることで知られている。
街中の建物、レストランの壁紙、「イッツ・ア・スモールワールド」の人形たちが着る世界の民族衣装、「カリブの海賊」の愛嬌(あいきょう)あふれる海賊たち。SF世界を形にした「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」や「アベンジャーズ・キャンパス」まで。すべてイマジニアリングのメンバーが研ぎ澄ましたアイデアと、その時代の最先端の技術を尽くして生み出した作品といえる。
現在の米ウォルト・ディズニーの事業には3つの柱があるという。「全く新しい方法で物語を伝える」「技術を駆使し、ゲストやファンの体験を向上させる」「ディズニー・ブランドの力をテーマパークの内外に広げる」というものだ。この2番目と3番目の柱を主に担うのがイマジニアリングとなる。
東京ディズニーシーの新アトラクションも
ディズニー・パーク部門会長のジョシュ・ダマロ氏はD23 Expoの開催前夜、「我々はファンの皆さんがストーリーとつながり、物語に命を吹き込む方法を常に探している。そのために取り組んでいるエキサイティングな仕事にぜひ触れてほしい」と語り、報道陣をイマジニアリングの展示ブースに招き入れた。
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