「東京ゲームショウ2022」(TGS2022)の「アイ・オー・データ機器」ブースは「ゲームリゾード」がテーマだ。ゲーミングディスプレー「GigaCrysta(ギガクリスタ)」シリーズや、ゲーム配信に使うビデオキャプチャーやオーディオミキサーなどを多数展示していた。
ゲーミングディスプレーの注目製品は、参考出展されていた「LCD-GC251RXAB」だ。画面サイズは24.5型で、解像度はフルHD。特徴は、リフレッシュレートが最大360Hzと高いことだ。リフレッシュレートとは画面を1秒間に書き換える回数のことで、これが高いとゲームの動きがよりなめらかに見える。
例えば一般のディスプレーは60Hzが多く、ビジネス用途やWebサイトの閲覧などならこれで問題なく利用できる。しかし動きのなめらかさや、一瞬の動きを見極めて操作することが要求されるFPS(First Person Shooter、1人称視点のシューティングゲーム)などでは、高いリフレッシュレートでプレーできるディスプレーがあると有利だ。
ゲーミングディスプレーでは120Hzや144Hzといったリフレッシュレートの製品が多く、高リフレッシュレートを特徴にした240Hzの製品も増えている。それらを上回る360Hzの製品も登場していて、LCD-GC251RXABはその1つだ。リフレッシュレートは接続するゲーム機器の映像出力やゲームタイトルの対応にも左右されるが、360Hzあればまず困らないだろう。240Hzの製品と見比べてみても筆者の目にはほとんど違いが分からないが、一瞬の判断が勝敗を左右するシビアなFPSで威力を発揮してくれそうだ。
この他にも、解像度がWQHDで165Hz対応の製品や、解像度が4Kで160Hz対応の製品など、高性能なゲーミングディスプレーを展示していて、スクウェア・エニックスの新作RPG『スターオーシャン6 THE DIVINE FORCE』などを試遊して実際の映像を試すことができた。
動画配信をする人が増えるにつれて、PCを使わずにゲーム機からの映像を録画できる「GV-HDREC」も人気だという。HDMI入力かAV入力に接続した機器からの映像を録画できる製品で、最新のゲーム機だけでなくコンポジット端子を持つ古いゲーム機をつないでレトロゲームの映像を録画したり、スマートフォンやPCの映像を録画したりできる。映像データはメモリーカードか、USB端子に接続したHDDに保存。本体のボタン操作で不要な部分をカットしたり、複数の動画をつなぎ合わせたりと、簡単な動画編集も可能だ。大手量販店での実勢価格は1万3450円(税込み、以下同)。
オーディオミキサーの「AD-BTMIX/HN」は、友人とオンラインでボイスチャットしながら協力プレーするときなどに便利だ。例えば、ゲーム機にボイスチャット機能がなく、スマホを横に置いて、LINEやDiscordなどを使ってボイスチャットをしながらプレーする場合、ボイスチャットの声とゲームの音が混じると互いの声が聞こえづらくなる。そんなとき、同製品にゲーム機とスマホ、ヘッドセットを接続すると、ヘッドセットでゲームの音と相手の声を聞きつつ、ヘッドセットのマイクを通じて自分の声だけを相手に届けることができる。大手量販店での実勢価格は5350円前後。
ブース内には、プロゲーミングチーム「父ノ背中」に所属するDustelbox選手の配信環境を再現したコーナーも用意していた。人気プロゲーマーと同じ機器や同じブランドの機器が欲しいという声は多いという。このほか、Nintendo Switchで有線LANを使えるようにするLANアダプターや、PlayStation 5のストレージ容量を増やせるポータブルSSDなど、ゲーマーにとって“かゆいところに手が届く”ような製品が並んでいた。
(文・写真/湯浅英夫)
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