東京ゲームショウに初出展した吉本興業のブースでは、お笑いコンビ・マヂカルラブリーの野田クリスタルが総監督を務めた『スーパー野田ゲーWORLD』を出展。本作は発売中だが、後日アップデートで追加予定の学園恋愛シミュレーションゲーム『動・級・生』を先行プレーできる。
2021年の「東京ゲームショウ2021 オンライン」でオフィシャルサポーターを務めたマヂカルラブリー。ボケ担当の野田クリスタルはゲーム好きとしても知られる。独学でゲームを自作し、自身のYouTubeチャンネルでその様子を配信したり、お笑いのステージでネタに用いたりしてきた。
21年には『スーパー野田ゲーPARTY』を、22年7月28日にはオンライン対戦に対応した『スーパー野田ゲーWORLD』を配信(対応プラットフォームはともにNintendo Switch)。今回ついに、自身のゲームを東京ゲームショウに出展するという野田クリスタルの希望がかなった形だ。
『スーパー野田ゲーWORLD』には10本以上のミニゲームが収録されており、今後アップデートで追加される予定のタイトルも複数控えている。追加予定のタイトルの1つである学園恋愛シミュレーションゲーム『動・級・生』を実機プレーできるのは東京ゲームショウ2022が最速となる。さっそく吉本興業のブースを訪れ、試遊してみた。
解読不可能なせりふから、正しい選択肢を選べるか
主人公は高校3年生のプレイヤー自身。学園生活を送りながら、卒業までに恋人ができることを目指す。ここまでは王道の恋愛シミュレーションだが、このゲーム、登場する“攻略”対象がすべて動物なのだ。
はじめに「ボーイズサイド」「ガールズサイド」の2つからプレイヤーの立場を選択する。今回は「ボーイズサイド」を選択し、男子高校生になりきって楽しもうと思う。
ゲームは「いよいよ今日から三年生。高校生活、最後の一年間が始まる。」という主人公のモノローグから始まった。てっきりプレイヤーも動物になって学園生活を送るものとばかり思っていたのだが……画面にはどう見ても人間の男子高校生の部屋が映し出されている。
「自分は人間の男子高校生で、動物たちを口説いていくということですか?」とブースの担当者に質問すると、「体(てい)としてはそうです」との返答。「体としては」とはどういう意味だろう。序盤からは想像できない、とんでもない結末が待っているのだろうか。
学校に到着すると、「下駄箱」「教室」「グラウンド」「中庭」「図書館」「弓道場」から移動先を選ぶ。どの場所でどんな出会いがあるのかは分からないという。教室を訪れるとハリネズミと出会った。画面にハリネズミのせりふが表示される。
「クックックッ?」
このせりふ(鳴き声)から内容を想像し、会話を成立させて好感度を上げなければならない。いくらなんでも難しすぎる。
動物の表情、出会ったシチュエーション、せりふの長さ、語尾に「?」や「!」があるかどうか……大真面目にヒントを探ってみたが、会話はなかなか成功しなかった。ゲーム画面に内容を推測できる要素があるのか聞いてみる。「ないですね。動物の気持ちを読み取るしかないです」
『動・級・生』はとんでもない高難度の恋愛ゲームだった。クリアできるかどうかはさておき、「こんなの分かるわけない」とツッコミながら楽しく遊ぶゲーム。その分、もし告白が成功したら、得られる達成感は大きそうだ。
(文・写真/大吉紗央里)
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