東京ゲームショウ2022会場のホール2にあるドイツパビリオン。大きな「ドイツ」という文字に、どんなゲームタイトルを想像するだろうか。7社が出展しているパビリオンを取材すると、ドイツのゲーム市場の大きさが見て取れた。
「ドイツのゲーム市場は、世界で5位、欧州では1位。市場が大きいことを日本でも知ってほしい」――ドイツパビリオンの担当者は東京ゲームショウ2022(TGS2022)への出展理由をこう語る。TGSへの出展は、2017年、18年、19年に次ぐ4回目で、今回は7社が出展している。
「ドイツ政府には、200万ユーロ(日本円で約2億8600万円)までの開発費なら、最大50%を助成する開発支援制度がある」とパビリオンの担当者。日本企業でもドイツに支社があれば助成対象になるそうだ。
ドイツパビリオンに出展していた企業の一つで、ベルリンに本社があるインディーゲーム開発会社のTOUKANA INTERACTIVEは、PC向けプラットフォームのSteamで人気のパズル&ビルディングゲーム「DORE ROMANTIK」のNintendo Switch版を22年9月29日にリリースする(マイニンテンドーストアのダウンロード価格は税込み1690円)。TOUKANA INTERACTIVEの共同創業者のTimo falke氏は、「Nintendo Switchの市場が大きいので、リリースすることにした」と開発理由を話す。DORE ROMANTIKはTOUKANA INTERACTIVEが初めてリリースしたゲームタイトルとのことだ。
ドイツブースではこの他、ゲーム音楽をレコード化して販売するblack screen records。「レコードはCDより音のクオリティーが高く、コレクションに向いていて欧州で人気」とCEO(最高経営責任者)&Label managerのKevin Shulz氏。日本のゲーム音楽タイトルも発売している。
ドイツにゲームのイメージを持っていないのか「市場規模の大きさなどを聞くと驚く人が多い」と担当者。「ドイツでゲームをしている人の平均年齢も37歳ほどといわれており、高めなのが特徴」と教えてくれた。
(文・写真/吾妻 拓)
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