物販コーナーが、コロナ禍を経て3年ぶりに本格的に再始動。来場者たちの3年分の期待が爆発して、コーナー全体は熱気に包まれた。新型コロナに配慮し、グッズの受け渡し場所やレジ前に長い行列が生まれぬようオンライン申し込みを行うショップも増え、これまでとはちょっと違った光景も目撃できたのも特徴的だった。

 東京ゲームショウに、3年ぶりに本格的に物販コーナーが復活。来場者たちは3年分の思いを込めて足を運んだらしく、どのショップにも多くのファンが詰めかけていた。

物販コーナーは、多くのお客様で大賑わい。3年ぶりのグッズ購入に、みんなが心を躍らせていた
物販コーナーは、多くのお客様で大賑わい。3年ぶりのグッズ購入に、みんなが心を躍らせていた

 3年前とは、販売方法を変えているショップもあった。これまでも事前に欲しいグッズを申込書に記入する方式を採用していたショップは多かったが、今年はスマホを使ってデジタル申込書に入力してもらう方式を併用するショップが増加。また、レジ前に列を作らせず、番号でお客さまを呼び出してグッズを渡していく、病院で会計するときのようなシステムを採用しているショップもあり、できるかぎり接触時間を短くしようとする配慮が感じられた。

 レジで隣の客との接触を隔てるようにアクリル板を設置したり、スタッフと客の間に透明ビニールが張ったりと、できるかぎり三密を避けるよう配慮しているショップも多かった。どのショップも、コロナ対策に配慮しながらの販売を心がけていたようだ。

コロナ対策のため、レジ前にはビニールを張っていたショップが多かった
コロナ対策のため、レジ前にはビニールを張っていたショップが多かった
アクリル板を設置しているショップも目立った。みんな感染防止対策に気を使っていた
アクリル板を設置しているショップも目立った。みんな感染防止対策に気を使っていた
スマホで申し込みをして、それを提示してグッズを手渡ししてもらう「デジタル申し込み」を採用するショップも
スマホで申し込みをして、それを提示してグッズを手渡ししてもらう「デジタル申し込み」を採用するショップも

来訪を記念してグッズを購入

 中でも、とくに盛況だったショップを紹介しよう。まずはカプコン出張所。多くのグッズを壁一面に展示し、近づいての撮影もOKというサービスぶりが光っていた。ゲームソフトのファンが多く訪れたのだろうか、『モンスターハンターライズ デフォルメぬいぐるみ』や『TGS2022記念商品 3Dジオラマアート』など、部屋を飾る系のグッズが早々にソールドアウトとなっていた。

カプコン出張所。商品をじっくりと確認できるショップレイアウトだ
カプコン出張所。商品をじっくりと確認できるショップレイアウトだ
来場者は、間近でグッズをチェックしてから購入申し込みのエリアへと進んでいくシステムだ
来場者は、間近でグッズをチェックしてから購入申し込みのエリアへと進んでいくシステムだ

 続いてはスクウェア・エニックス。こちらは『スライムサブレ』のバター風味とチョコ風味、そしてスライムをかたどった『ゆらゆらグラス』などの、来場の記念品やお土産としても活用できそうな小物類が次々とソールドアウトになっていたのが特徴的だった。

スクウェア・エニックスのオフィシャルグッズショップ。行列に並んでいる間に購入申込書に記入するスタイル
スクウェア・エニックスのオフィシャルグッズショップ。行列に並んでいる間に購入申込書に記入するスタイル
さまざまなグッズがガラスケース内に展示されている。みんな熱心にチェックしていた
さまざまなグッズがガラスケース内に展示されている。みんな熱心にチェックしていた

 もっとも混雑していたのはCOSPAのショップ。こちらはショップ内にお客さまを入れて、グッズを選んでもらうオーソドックスなスタイル。3年前までと同じような熱気に包まれ、ショップの前には長い列が作られた。

COSPAのショップ前。物販コーナーで、もっとも多くの人が集まっていたのがこのエリア。さすがの人気ぶりだ
COSPAのショップ前。物販コーナーで、もっとも多くの人が集まっていたのがこのエリア。さすがの人気ぶりだ
COSPAショップの裏側。さまざまなコスチュームが展示されていた
COSPAショップの裏側。さまざまなコスチュームが展示されていた

 他にもたくさんのショップが多くのお客さまを集め、3年ぶりに復活した物販コーナーは大成功だったといってよさそうだ。東京ゲームショウに訪れることができなかったゲームファンたちの3年分の思いが、物販コーナーで爆発したのかもしれない。

(文・野安ゆきお、写真/中村宏)

▼関連リンク 日経クロストレンド「東京ゲームショウ2022特設サイト」 東京ゲームショウ2022公式サイト(クリックで公式サイトを表示します)
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