講談社によるインディーゲームクリエイターの支援プロジェクト「講談社ゲームクリエイターズラボ」が東京ゲームショウに初出展。これから1年以内に発売予定のタイトルを中心に、6作品が試遊可能だ。ブースには各タイトルを生み出したクリエイターも来場し、プレイヤーと意見交換する。
講談社ゲームクリエイターズラボは「年間最大1000万円支給しますから、好きなゲームを作りませんか?」をコンセプトに、2020年に始動した講談社のプロジェクト。マンガ家と編集者のように、インディーゲームのクリエイターにも「担当編集」が付いてゲーム制作をサポートする。
支援タイトルはすでに20作品を超えており、その中から6作品が試遊出展されている。発売前のタイトルがほとんどのため、ゲームの世界観を体験できる貴重な機会だ。
講談社が東京ゲームショウに出展するのは今回が初めて。講談社クリエイターズラボ チーフの片山裕貴氏によると、出展の狙いは「ゲームの遊び方を目の当たりにすること」だという。「支援タイトルの中から、すでに発売された作品や、1年以内に発売予定の作品を集めて出展している。ユーザーや出展者にゲームで遊んでもらい、(これらの作品が)実際にどのように遊んでもらえるのか、その光景を見たかった」(片山氏)
出展されている6作品は、いずれも設定やゲーム性から作家の個性が感じられる。
試遊できるのは、ローグライクの緊張感とアクションゲームの爽快感を掛け合わせた『IGNISTONE(イグニストーン)』(iOS、Android)、家族ゲンカをコンセプトにした2対2のタッグバトルアクション『FAMILY BATTLE タッグアリーナ』(Steam)、童話『眠れる森の美女』を新たな解釈でビジュアルノベルに再構築した『十三月のふたり姫』(Steam、iOS、Android)、インディーゲーム開発者・ところにょり氏の新作『違う冬のぼくら』(Steam、iOS、Android)、異能を秘めた少年少女をカウンセリングする『イノウノカルテ』(Steam、iOS、Android)、ゲームオーバーのない謎解き2Dアドベンチャー『In His Time』(Nintendo Switch、Steam、iOS、Android)だ。
講談社はブース出展に加えて、東京ゲームショウ2022のインディーゲーム選考出展枠でプラチナスポンサーを務めている。
「選考出展枠」とは、一定条件を満たして入選したインディーゲームの開発者が無料で東京ゲームショウにリアル出展できる特別な枠で、プラチナスポンサーはその出展費用をサポートする。プラチナスポンサーに名を連ねるのは講談社のほか、ソニー・インタラクティブエンタテインメント、任天堂、iGi indie Game incubator、エルザ ジャパンの5社。この並びからも、講談社がいかにインディーゲームおよびその開発者支援に力を入れているかがわかる。
出展ブースにはゲームの開発者も訪れており、試遊の様子を見たり、来場者に直接声をかけて感想を聞いたりする姿が見られた。
(文・写真/大吉紗央里)
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