NOKが脳波測定デバイスを展示。ゲーム中の脳波をリアルタイムに測定し、プレイヤーのスタイルやコンディションなどの分析に利用できるという。
自動車部品の関連会社NOKが、東京ゲームショウ(TGS)2022の第7ホールに構えたブースで、脳波測定デバイスを展示している。
NOKは、オイルシールや防振、防音などに使われるゴムや樹脂などを主に製造、販売する会社。eスポーツ業界への参入を目指し、TGS2022のブースで生体用の信号ゴム電極「Sotto ブレイン」を利用した、帽子型の脳波計測デバイスを展示中だ。ブースでは、これを利用してゲームプレイ中の脳波測定を体験できる。
脳波でコンディションなどを測定
Sotto ブレインは導電性のゴムを用いた電極部品で、脳波や心電、筋電などの生体信号の測定で使われている。脳波は微細な信号のため取得が難しいが、Sotto ブレインは耐分極電圧特性に優れており、マイクロボルト単位の微少な電位を頭皮上から取得できるのが利点。従来の脳波測定用の電極は固く冷たい金属素材を使うため、装着するときにストレスを感じ正しく脳波が計測できなかった。また、電極糊も不要で洗髪の必要もなく繰り返し利用できる点も。この素材の強みだという。
同社では、脳波測定デバイスでゲームプレイ中の脳波を調べることで、プレイヤーのコンディションやプレイスタイルの分析に活用し、eスポーツ選手の科学的なコーチングやトレーニングマネジメントへの応用を検討しているという。
TGS2022のブースでは、人気対戦ゲーム「ロケットリーグ」(発売中、対応ハード:PlayStation 4、Nintendo Switch、Xbox One、Steamなど)の試遊機を設置し、脳波測定デバイスでの測定を実際に体験できる。測定した脳波は試遊機の上に設置した画面にリアルタイムで表示される。ゲームの進行状況に応じて脳波の変化があり、素人が見ても分かりやすい。
(文・写真/田代 祥吾)
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