華やかな展示会にあって、通常「パネル展示」といえば“地味”な印象がぬぐえない。しかし壁面に掲げられたパネルに、来場者が足を止めて見入っていたのが「ゲーム歴史博物館」だ。27枚のパネルに盛り込まれた情報はゲームファンにとって資料性が高く、読み込む人も多い。その中身をすべて掲載する。
パネル展示には厳しい状況だが
日本に数ある見本市、展示会の中でも華やかさでは恐らくトップクラスであろう東京ゲームショウ2022(TGS2022)。会場内は派手なブースであふれ、ゲームでおなじみのキャラクター映像や趣向を凝らした展示物、コンパニオン、効果音やMCの声によって、来場者の目と耳、心の争奪戦が繰り広げられている。
そんな“強敵”に囲まれた状況では、物言わぬ、地味この上ない壁際の「パネル展示」に勝ち目などあろうはずもない……。と思いきや、かなりの人が足を止め、じっくり眺めている展示があった。過去26年の東京ゲームショウの歴史と共に、ゲームの歴史を簡潔に記した「ゲーム歴史博物館」だ。掲げられた27枚のパネルには、1996年の第1回東京ゲームショウから今回の東京ゲームショウ2022まで、各回のポスターやイベントテーマ、来場者数に加え、その年の主なゲーム業界の動きがまとめられている。ざっと見るだけでも、四半世紀のゲームの歴史が俯瞰(ふかん)できる。
昔の東京ゲームショウのポスターを見て、「これ覚えている!」と声を上げる人や、写真を撮る人、こういうこともあったなあ……と過去を懐かしむ人まで、ぞれぞれがTGSの“2次元タイムマシーン”を楽しんでいるようだ。場所は「ホール1」の一般来場者初回入場口付近。資料価値の高い展示なので、特別に全パネルを掲載しよう。