2022年9月2日発売の「日経トレンディ2022年10月号」 ▼Amazonで購入する では、「ずるい文章術」を特集。新たな企画を考える際に、コピーライティング的な発想や手法が役に立つ。そう語るのが、博報堂社内でプロダクト開発チーム「monom(モノム)」を立ち上げた小野直紀氏。「生活者ベースで発想すれば、企画の種になる言葉は無数に増える」という企画術に迫った。

※日経トレンディ2022年10月号より。詳しくは本誌参照

小野直紀氏/1981年生まれ。2008年に博報堂入社。空間デザイナー、コピーライターを経て、15年にプロダクト開発に特化したクリエイティブチーム「monom」を社内で設立。19年から博報堂が発行する雑誌「広告」の編集長を務め、挑戦的な企画で注目を浴びる
小野直紀氏/1981年生まれ。2008年に博報堂入社。空間デザイナー、コピーライターを経て、15年にプロダクト開発に特化したクリエイティブチーム「monom」を社内で設立。19年から博報堂が発行する雑誌「広告」の編集長を務め、挑戦的な企画で注目を浴びる

 商品やサービスなどの広告に使われる文章である「コピー」。コピーライターを経て、博報堂社内でプロダクト開発チーム「monom(モノム)」を立ち上げた小野直紀氏は、新たな企画を考える際にも、コピーライティング的な発想や手法が役に立つと語る。

――「コピーライティング」と「ものづくり(商品企画・開発)」の関係性をどのように捉えていますか。

 コピーライティングとは、いわば「情報のデザイン」。製品やサービスの特徴や価値を、言葉やビジュアルで表していくものです。一方、商品開発は「もののデザイン」と言えます。利用者に価値を提供するために機能や形状などを決めていきます。この2つを掛け合わせて「ものづくり」をすることで、これまでにない新たな製品を生み出せるのではと考えたのが、社内でプロダクト開発チームの「monom」を立ち上げた一つの理由です。

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 コピーライターの役割は、言葉を軸にして、人の気持ちを動かしたり、行動を促したりするための企画をすることです。商品について、誰に対してどんな価値を伝えれば響くのか、その商品が最も価値を発揮するシーンはどこなのかを考えて提示することで、「効くコピー」になり、商品を欲しいと思ってもらえるようになります。

 商品の企画・開発においても、この「価値を言葉化する」というコピーライティング的な発想が応用できます。コピーを先に考えてみて、その言葉で提示した価値に新規性や世の中の人に欲しいと思ってもらえる要素があるなら、その商品企画は実現の可能性があるのではないかと考えます。

 例えばmonomで手掛けた商品に、「Pechat(ペチャット)」というぬいぐるみに取り付けるボタン型スピーカーがあります。その企画の際に考えたのが、「すべてのぬいぐるみをおしゃべりに」というコピーです。

 この「すべての●を▲に」というコピーは、既存のものに新たな価値を持たせるという方向で考えるときに、発想のきっかけの言葉としてよく使います。既存のもの(●)を仮固定して、それがどうなれば新たな価値(▲)が生まれるのかを、色々と言葉化しながら考えていくのです。

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