2022年9月2日発売の「日経トレンディ2022年10月号」 ▼Amazonで購入する では、「ずるい文章術」を特集。ビジネスチャットに適した文章の書き方には、ポイントが3つある。「無駄な文章を省く」「曖昧さをなくす」「感謝やねぎらいを伝える」ことだ。いまやメール時代の常識は通用しない。書き方のルールを改めて学んでおく必要がある。

※日経トレンディ2022年10月号より。詳しくは本誌参照

いまやメール時代の常識は通用しない。書き方のルールを改めて学んでおく必要がある
いまやメール時代の常識は通用しない。書き方のルールを改めて学んでおく必要がある

 ここ数年、テレワークの導入が進んだことにより、ビジネスチャットも定番のコミュニケーションツールとして普及しつつある。しかし、同じオンラインでの文章のやり取りでも、メール時代の常識は通用しない。経験豊富なビジネスパーソンこそ、書き方のルールを改めて学んでおく必要がある。

 チャットは、リアルタイムに近い感覚で、スピーディーにコミュニケーションを取れることがメリット。そのため、文章の書き方もテンポよく、よりカジュアルにしていく必要がある。一方で、場当たり的に書くと情報の不足があったり、想定外に悪い印象を相手に与えたりと意外に難しい。

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 では、チャットに適した文章の書き方とはどのようなものか。ポイントは大きく3つある。1つ目は、無駄な文章を省くこと。「時候の挨拶はもちろん、『○○営業部○○課の○○です』のようなメールではありがちな自己紹介は不要。また、メンションの後の『さん』や『お疲れ様です』などの挨拶は書かないなど、社内でガイドラインを定めておくとスムーズなやり取りができる」と、働き方改革のコンサルティングを行うクロスリバーの越川慎司氏は言う。

 「今日は○○と○○をして、○○を確認しに○○社へ行きました」などと事実をすべて羅列するような前置きも、読むのに時間がかかる。本当に必要な情報が埋もれてしまうため、書かない方がベターだ。

 1文ごとの情報量も削った方が伝わりやすく、1つの情報を書く“一文一義”を心掛けたい。1文の長さは短くまとめた方がよいが、「チャットの1文1文を細かく添削・修正するのは現実的ではない。直感的に打ち込みながら、長くても70文字を目安にするといい」と、伝える力【話す・書く】研究所所長の山口拓朗氏は語る。

 さらに、「これらを踏まえたうえで、結論を記した文から書くのが鉄則。チャット文章の基本構成は幹→枝→葉。幹は最重要メッセージで、いわゆる結論、枝は結論に付随する理由や根拠、葉は具体例や補足情報。このような順番で文章を書くと正しく伝わりやすくなる」(山口氏)という。

 なお、読みやすさを意識するなら、主語と述語はできるだけ近づけた方が、頭に入ってきやすくなる。例えば、「当社は顧客満足度を上げるための新システムの準備としてアンケート調査を実施した」よりも、「当社はアンケート調査を実施した。顧客満足度を上げるための新システムの準備のためだ」の方が理解しやすい。

 チャットならではの機能を利用して、返信を短く収める手も有用だ。たいていのツールには、過去の投稿をリンクとして貼れる引用返信機能が付いている。これを活用して、過去の内容を相手に参照してもらうようにすれば、長々とした説明を省くことが可能だ。

 2つ目のポイントは、曖昧さをなくすことだ。伝えたい情報を正確に“描写”する必要がある。「後で連絡します」や「少し足りないです」「自分はこう思いますが……」といった相手に判断を委ねたり、察してもらうことを前提にしたりする書き方は誤解を招く可能性がある。日時や数量を明確にしたり、自身の意見を具体的に示したりするなど、相手が次の行動にスムーズに移行できる情報伝達が基本だ。

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