※日経エンタテインメント! 2022年8月号の記事を再構成

俳優にとって20代は、幅広い役を演じられるチャンスに恵まれた期間だ。お仕事系ドラマのフレッシュな社会人、ラブストーリーの相手役、ファミリードラマの若い父親など、実年齢に近い役どころは多数ある。学園ものでは大学生はもちろん、高校生を演じることも珍しくない。一方、昨年の大河ドラマ『青天を衝け』に主演した吉沢亮のように、ある人物の老年までを演じることもある。こうして様々な役に挑戦するなかで評価を高めた人が、“主演俳優”というポジションを確立していく。では、現在この世代のトップを走るのは誰なのか。

 そこで本誌2022年7月号に掲載した「タレントパワーランキング」(記事「タレントパワー男優編 阿部寛、佐藤健を抑え1位になったのは…」参照)から、20代男性俳優の上位40人をピックアップした。

 タレントパワースコアは、株式会社アーキテクトが3カ月に1度調査しているタレントの「認知度」と「関心度」のデータを掛け合わせたもの。タレントとして大衆の心を引き付ける力の強さを指数化している(※調査方法/ランキング作成方法は特集第1回「綾瀬はるか連覇、羽生結弦、大谷翔平が躍進 タレントパワーランキング2022」に掲載)。

上位に目立つ30代突入目前世代

スコアは2022年2月実施の調査結果より算出し、小数点第2位で四捨五入。順位は小数点第2位以下も含めて付けた。年齢は7月4日時点のもの
スコアは2022年2月実施の調査結果より算出し、小数点第2位で四捨五入。順位は小数点第2位以下も含めて付けた。年齢は7月4日時点のもの

 トップは来年のNHK連続テレビ小説『らんまん』の主演が発表されている神木隆之介。これに、今年1月期の主演ドラマ『ミステリと言う勿れ』が、TVerで民放連ドラの見逃し再生記録を更新した菅田将暉が続く。

 この2人をはじめ、上位にはすでにドラマや映画で主演級の活躍をする俳優が並ぶが、キャリアが豊富な面々とあって30代突入目前の人も目立つ。先の2人のほか、7位の福士蒼汰、13位の竹内涼真、14位の山田涼介らが29歳。トップ20のうち27歳以上は12人と半数を超えている。

 こうした次のフェーズへと進みつつある俳優陣に続き、これから主演の座へと歩みを進めていきそうな伸び盛りの俳優を探るのが、この特集の狙いだ。まず、所属事務所別に年齢ごとの顔ぶれを整理。過去、多くの俳優がブレイクするきっかけとなったヒットメーカーが手掛ける作品の出演者から、次の躍進候補を探る。さらに、この1年のドラマ&映画出演数を独自調査し、多数の作品で引っ張りだこになりつつあるネクストブレイク候補の俳優を明らかにする。

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