
「マーケター・オブ・ザ・イヤー2022」の2人目は、“行き先が選べない”カプセル型自販機「旅くじ」を企画した格安航空会社(LCC)Peach(ピーチ)の小笹俊太郎氏。旅行業界が新型コロナウイルス禍で大打撃を受ける中、多くの人の“非日常体験”ニーズを察知し、商業施設や回転すし店など旅と接点のなかった場所に展開するなどして旅の新たな形をつくり出した。
Peach Aviation(ピーチ・アビエーション、大阪府田尻町)が設置した、1回 5000円(税込み)の“行き先が選べない”カプセル型自販機「旅くじ」。カプセルには指定された行き先の航空券購入に使える6000円分(まれに1万円分)のポイントと行き先、そして現地の名所や名物などにちなんだ「ミッション」が書かれた紙などが入っている。
ミッションは「札幌に行って、カニを苦労してむいて、隣の人にあげてきて!(手袋で)」「女満別で囚人服(持参)を着て監獄食を食べて反省してきて!」などといったクスッと笑えるものだ。ミッションをクリアし、同社が運営する旅の口コミサイトに「#旅くじ」を付けて投稿すると、毎月1人に3000円相当のピーチポイントが当たるという。
2021年8月の大阪・心斎橋パルコを皮切りに、10月に渋谷、11月に名古屋、12月に福岡、22年2月に札幌、7月に仙台の各パルコで展開。21年12月には機内販売をスタートし、22年3月には期間限定で回転すし店「スシロー」にも設置するなどし、累計で2万6000個を販売した。
この旅くじを企画したのが、ピーチ・アビエーション コーポレートポリシー・ブランド戦略部長の小笹俊太郎氏だ。
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