
「書くこと」にまつわる悩みを抱える子供たちは意外に多い。レイメイ藤井(福岡市)が2021年10月に発売した「先生おすすめ 魔法のザラザラ下じき」がその悩みを解決。機能性が評価され、「第31回 日本文具大賞2022」機能部門グランプリを受賞した。
「ツルツルすべってうまく書けない」「文字を書くことが楽しくない」……。学年が下がれば下がるほど、「書くこと」にまつわる悩みを抱えている子供たちは多い。そんな子供たちの悩みを解決するのが、レイメイ藤井の「先生おすすめ 魔法のザラザラ下じき(以下、ザラザラ下じき)」だ。
ザラザラ下じきはその名の通り、表面に細かいドット加工が施されている下敷きである。ザラザラしていることで、運筆力(鉛筆を思った通りに動かす力)が鍛えられ、文字をきれいに整えて書くことができるようになるという。
書くことが苦手になる理由
「大人にとって、筆記具を自由自在に動かすことは簡単だが、手指の筋力、骨格の発達が十分ではない子供にとって、鉛筆を器用に使って整った文字を書くことは、想像以上に難しい」。レイメイ藤井ステイショナリー事業部商品企画室開発一課の江向桂氏はこう話す。特に運筆力が育っていない低学年の子供たちは筋力が弱く、途中で書くことに疲れたり、時間がかかりすぎたりするという。背景にあるのが、子供の握力低下だ。
スマートフォンやタブレットなどの普及により、筆記具を使って書く機会が減少。また水道の蛇口などもセンサー式が増え、力を込めて手指を動かす機会が減っていることも要因だという。
とはいえ、運筆力を鍛えるには、鉛筆の正しい持ち方や動かし方を練習し、経験していくしか方法がない。「うまく書けない経験が続くと、書くこと自体が嫌になり、勉強への意欲が低下、学力が伸び悩む原因にもなり得る」(江向氏)
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