※日経エンタテインメント! 2022年7月号の記事を再構成
総合的なタレントとしての力を数値で表しランキング化する、日経エンタテインメント!の恒例企画が「タレントパワーランキング」だ。第1回の総合TOP100に続いて取り上げるのは、前年調査から「タレントパワースコア」を一気に伸ばした「急上昇ランキングTOP30」。注目の顔ぶれがずらりと並んでいる。1位となったのは大谷翔平。芸人は賞レースで優勝した錦鯉、空気階段が上昇し、演技派の伊藤沙莉は昨年に続き大幅アップした。
日経エンタテインメント!の「タレントパワーランキング2022」で、前年調査から「タレントパワースコア」を一気に伸ばした人たちがいる。それをランキング化したものが、「急上昇TOP30」だ。「総合TOP100」にはまだ届かない人も多いが、1年で認知度と関心度が大幅にアップした、旬の顔ぶれが分かる。
今回の調査では、総合でも2位の、米メジャーリーグ・エンゼルスの大谷翔平が首位となった。17年以降、5年連続で100位内に入っており、もともと認知度、関心度は高い。そんな大谷が15.6ポイントもスコアを伸ばすほど、21年に残した「46本塁打、9勝156奪三振」という二刀流の活躍のインパクトは絶大だった。
スポーツの分野では、国際的な大会などで目覚ましい結果を残した選手が、劇的にスコアを伸ばすケースが多い。今回は、21年7月の東京五輪で、水谷隼との混合ダブルスで日本卓球史上初の金メダルを獲得した伊藤美誠が10位に、21年4月の米マスターズ・トーナメントで、アジア人史上初の優勝を果たしたプロゴルファーの松山英樹が14位にランクインした。
昨年に続き伊藤沙莉が躍進
2位は、スコアを14.9ポイント伸ばした錦鯉。20年に『M-1グランプリ』のファイナリストになり、21年はテレビ出演が急増。上半期だけで111本も出演番組が増えたが(ニホンモニター調べ)、2年連続で『M-1』決勝に進出、見事優勝を果たして、一気にスコアが跳ね上がった。43歳(当時)の渡辺隆と、50歳の長谷川雅紀という超遅咲きのチャンピオン誕生に審査員ももらい泣きした。
錦鯉に代表されるように、お笑い芸人は賞レースで存在感を示せると強い。8位の蛙亭と、12位の空気階段は、10月開催の『キングオブコント』が起爆剤に。史上最高回と呼ばれた同大会で、蛙亭はトップバッターで場の空気を作り、空気階段は王者となった。両コンビともスコア自体は20ポイントに届いていないため、来年以降の伸びしろがまだまだある。12位の見取り図は、18年から3年連続で『M-1』決勝に進出、17位のマヂカルラブリーは、20年の『M-1』チャンピオンであり、現在は即戦力としてバラエティに引っ張りだこ。関心度はすでに高く、認知度が上がれば総合上位も射程圏内に入ってくるだろう。蛙亭、空気階段、マヂカルラブリーには、『有吉の壁』(日テレ系)の常連という共通点もある。
3位には女優の伊藤沙莉が続いた。昨年も9.3ポイントアップして急上昇12位に入ったが、今回はそれを上回る12.3ポイント上昇。21年は4月期連ドラ『大豆田とわ子と三人の元夫』のナレーションを務め、6月には『全裸監督 シーズン2』が配信、22年1月期は出演作『ミステリと言う勿れ』が世帯平均視聴率11.8%のヒットとなるなど、ドラマの話題作に恵まれた。兄のオズワルド・伊藤俊介とのSNSのやり取りがたびたび盛り上がるほか、6月には『突然ですが占ってもいいですか?』(フジ系)、22年2月には『まつもtoなかい』で対談するなど、共演も話題になった。
伊藤のほか、女優で伸び盛りなのは14位の清原果耶。NHKの朝ドラへの出演は、認知度アップの大きな要素になる。清原は『なつぞら』(19年)に出演したタイミングの20年にも急上昇9位に入ったが、今回は『おかえりモネ』でヒロインに。21年は映画公開が5本、22年1月には『ファイトソング』で民放連ドラ初主演を果たすなど精力的な活動を見せ、さらに7.8ポイント上昇した。
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