2022年7月4日発売の「日経トレンディ2022年8月号」 ▼Amazonで購入する では、創刊35周年を記念し、「家電、文房具、日用品オールタイムベスト」を特集。掃除機業界では、ほぼ10年ごとにトレンドの変化が訪れている。1980年代後半から90年代にかけては、従来の布から紙パックでゴミを集める方式へ、2000年代にはサイクロン式へと世代交代が一気に進んだ。米アイロボットの「ルンバ500」が登場した07年も、掃除機業界における歴史的な転換点だ

※日経トレンディ2022年8月号より。詳しくは本誌参照

左から順に、シャープの「EC-S10」、英ダイソンの「DC12」、米アイロボットの「ルンバ 500」、パナソニックの「MC-JP500G」
左から順に、シャープの「EC-S10」、英ダイソンの「DC12」、米アイロボットの「ルンバ 500」、パナソニックの「MC-JP500G」

 コロナ禍で在宅時間が増えたことで、部屋をより清潔に保とうと考え、掃除機を買い替える人が増えている。日本電機工業会によると、掃除機の国内出荷台数は2020年に7年ぶりにプラスへ転じ、21年も前年比4%増(490万2000台)と勢いが続く。

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 様々なアイデアで攻防を繰り返してきた掃除機業界では、ほぼ10年ごとにトレンドの変化が訪れている。1980年代後半から90年代にかけては、従来の布から紙パックでゴミを集める方式への転換が起こり、2000年代には遠心力で分離したゴミをダストカップに集めるサイクロン式へと世代交代が一気に進んだ。サイクロン式を根付かせた立役者は、「吸引力の変わらないただ一つの掃除機」というフレーズでキャペーンを打った英ダイソンだ。

 米アイロボットの「ルンバ500」が登場した07年も、掃除機業界における歴史的な転換点だ。労力のかかる日々の部屋掃除を自走する全自動ロボットに任せるという発想は、家庭の主婦などの心をつかんだ。ルンバが人気を集めたことで、対抗モデルを国内メーカーが次々と開発し、レーザーで間取りを把握するパナソニック「ルーロ」のような独自性のある商品も登場した。アイロボット・ジャパンによると、同社のロボット掃除機の国内世帯普及率が22年2月には8.3%に達した。

 20年には国内シェアの半数以上を占めるまで増え、進化が著しいのがスティック型掃除機。コンパクトで取り回しがしやすい点が受け、キャニスター型からの置き換えが進んでいるためだ。ロボット掃除機を購入した家庭が、部分掃除用にコンパクトなスティック掃除機を追加購入するという需要も普及を後押ししている。

小型軽量に、性能は変わらず

 スティック型掃除機を買うときは、まず本体重量に目を向けるべき。英ダイソンの場合、この10年で本体重量を最大約30%軽量化した。一方でモーターの改良や省電力化が進み、出力やバッテリー駆動時間はキープされているのもポイントだ。

 各メーカーは、片手で持ち上げやすい2キログラムを切る製品を多くラインアップする。購入に当たっては、手に持ったときのバランスも考慮して選ぶとよい。モーターの位置やヘッドの重さの違いで、実際に掃除する際の体感重量は変わるからだ。

 もちろん、基本性能であるごみの吸い込みやすさも重要だ。その際には、ヘッドの構造もチェックしたい。小型化したヘッドでもごみを吸い残しにくくするアイデアを各社は凝らしている。

 メンテナンス性も、最新機種で工夫が目立つ点だ。軽量スティック型は、一般的にダストカップの容量が0.1~0.3リットル程度と小さい。ごみ捨ての回数が多くなりがちなだけに、手を汚さずに捨てやすいと便利だ。

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