2022年7月4日発売の「日経トレンディ2022年8月号」 ▼Amazonで購入する では、創刊35周年を記念し、「家電、文房具、日用品オールタイムベスト」を特集。調理家電は2000年代に「健康志向」「お任せ調理」「デザイン性の高さ」という3つの大きな潮流が起き、今でもその流れに沿って進化している。
※日経トレンディ2022年8月号より。詳しくは本誌参照

長い歴史を経て、温める、焼く、煮るといった調理がほぼ完璧にできるようになった調理家電。それが2000年代に3つの大きな潮流が起き、今でもその流れに沿って進化している。1つ目は、「健康志向」だ。源流は、04年にシャープから発売されたウォーターオーブン「ヘルシオ AX-HC1」。同社が「過熱水蒸気で調理すると、余分な脂や塩分を落とせる」と訴求すると、一躍人気に。健康的な料理が作れる調理家電のはしりになった。
「日経トレンディ2022年8月号」の購入はこちら(Amazon)

現在、脂質カットや減塩に続くキーワードとなっているのが「糖質オフ」だ。例えば、22年4月に発売されたシロカの「おうちベーカリーベーシックプラス SB-2D151」は、糖質オフのパンのほか、甘酒などの健康食品が作れる。
2つ目のトレンドは、「お任せ調理」。スチームオーブンレンジも数多くのレシピを内蔵し、自動調理機といえたが、より「ほったらかし」の度合いを高めたのが、15年にシャープが発売した電気無水鍋「ヘルシオ ホットクック KN-HT99A」だ。具材のかき混ぜ機能を装備して、初心者でも煮込み料理を簡単に作れるようにし、お任せ調理の代名詞となった。
今では、これらのお任せ調理機を、下準備された食材の宅配サービスと連係させることで、さらに家事を省力化できるようになった。食材を買って下ごしらえする手間までなくせるのだ。
3つ目のトレンドは、インテリア雑貨のようなデザイン性の高さだ。きっかけとなったのは、14年に発売されたイデアインターナショナルの「BRUNO コンパクトホットプレート」。使わないときに出しっ放しにしても違和感のないデザインで人気を博した。単機能の高級商品がヒットする流れを生んだ、バルミューダの「BALMUDA The Toaster」も、パンがふっくらと焼ける性能とともに、シンプルなデザインの評価が高い。
この記事は会員限定(無料)です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー