2022年7月4日発売の「日経トレンディ2022年8月号」 ▼Amazonで購入する では、創刊35周年を記念し、「家電、文房具、日用品オールタイムベスト」を特集。スマホの必須要件は、アップルが日本でiPhoneを発売した2008年から全く変わっておらず、基本的にカメラやプロセッサー、画面の改良とともに進化してきた。
※日経トレンディ2022年8月号より。詳しくは本誌参照
一昔前のパソコン以上の高性能情報端末を、国民の9割以上が持つ――。スマホ(スマートフォン)の普及によって、世界中のモノやサービスが影響を受けた。知人とのコミュニケーションだけでなく、ニュースを読む、音楽を聴く、調べ物をする、撮影するといった様々な行動がスマホ経由になった。
そのスマホを世に根付かせた立役者は間違いなく2008年にiPhoneを発売(海外では07年から)したアップルだ。複数の指でタッチ操作できる液晶パネルとカメラを備え、アプリを追加することで様々な用途に使えるといった、スマホの必須要件はこの時から全く変わっていない。09年にグーグルの「Android」が搭載されたスマホが日本で発売されて以降は、国内外の様々なメーカーが開発を競い合い、性能が上がっていった。
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国内で機能的に重要だったのは、10年から始まった「おサイフケータイ」への対応。16年にはiPhone 7も対応し、ほぼ業界標準機能となった。その後は、基本的にカメラやプロセッサー、画面の改良がスマホの進化だといえる。
スマートフォン トレンド史
【分岐点】スマホ黎明期。iPhoneで潮目が変わる
2008年
・7月 アップル「iPhone 3G」をソフトバンクが販売開始
2009年
・6月 「iPhone 3GS」をソフトバンクが販売開始。ヒット商品に
・7月 NTTドコモが日本初のAndroidスマホ「HT-03A」を発売
【分岐点】大手が続々とAndroid機に参入
2010年
・4月 日系メーカー初のAndroid機「Xperia SO-01B」をNTTドコモが発売
・10月 NTTドコモからサムスン電子製の「GALAXY S SC-02B」が発売
・11月 auが初のおサイフケータイ対応スマホ「IS03」を発売
2012年
・4月 サムスン電子の大型スマホ「GALAXY Note SC-05D」が登場
2013年
・9月 NTTドコモが「iPhone 5s」「同5c」を取り扱い開始。3大通信キャリアがiPhone対応に
2014年
・11月 ASUSが「ZenFone 5」を発売。SIMロックフリーの先駆けに
【分岐点】大画面、カメラ、AIが急激に進化
2017年
・11月 アップルが「iPhone X」でプロセッサー「A11」にニューラルエンジンを初搭載。画面も19.5対9とより縦長に
2018年
・2月 OPPO(現オウガ・ジャパン)が日本参入。19年参入のシャオミとともに低価格スマホをけん引
2019年
・5月 サムスン電子「Galaxy S10+」がパンチホール型カメラを搭載。ほぼ全面が画面というデザインに
・10月 初の2つ折りスマホ「Galaxy Fold」が発売
2021年
・6月 「AQUOS R6」が1型センサーのカメラを搭載。12月に「Xperia PRO-I」も追随
滑らかな「倍速駆動」も普及
昨今のスマホで、製品ごとの違いが最もよく表れるのがカメラだ。特に背面のカメラの進化は著しく、「超広角」「広角」の2カメラ搭載が一般的になった。上位機種になると「望遠」カメラの搭載が増える。倍率可変の光学ズームレンズを搭載するソニーの「Xperia 1 IV」や、1型センサーを内蔵するシャープ「AQUOS R7」のように、コンパクトカメラを超える性能のスマホもある。
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