数年前、国内の大手プラットフォーマーが撤退し、一度はその火が消えたかに見えたライブコマース。だが、2021年11月、楽天グループが「楽天市場ショッピングチャンネル」を開設し、出店店舗のライブコマース支援に本格的に乗り出した。そして22年夏には、LINEもライブコマースサービス「LIVEBUY(ライブバイ)」を本稼働する予定だ。ECマーケティング支援を手掛けるいつもの取締役副社長、望月智之氏が、ライブコマースの将来性を分析する。

ライブコマースは日本でも普及するのか。写真はイメージ(写真/Shutterstock)
ライブコマースは日本でも普及するのか。写真はイメージ(写真/Shutterstock)
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 2019年7月、メルカリのライブコマースサービス「メルカリチャンネル」は、開始から僅か2年で撤退した。また、20年3月にはBASEが運営する「BASEライブ」、ヤフーが提供する「ヤフオク!ライブ」も軒並みサービス終了となり、「日本でライブコマースは定着しないのでは」という懐疑的な見方が強まった。

 ところが、新型コロナウイルス禍をきっかけに風向きが変わった。一時、外出自粛のためリアル店舗での集客が難しくなり、ECの売り上げが一気に拡大する中、ライブコマースで商品を販売する流れも加速した。例えば、大小様々なアパレルやセレクトショップが、Instagramのライブ配信機能である「インスタライブ」を使ってライブコマースに参入する事例が続出した。

 また、芸能人やインフルエンサーがライブコマースを行い、商品を販売する動きも活発になってきた。その一つが、au PAY マーケットのライブコマースサービス「ライブTV」を使って、吉本興業の芸人が話題の商品を紹介、販売する「生配信!よしもと市場」だ。21年3月にスタートし、22年に入っても配信を実施。6月には週2~3本のライブコマース配信を行った。

ライブコマースで約5万円の光美容器がバカ売れ

 筆者(望月)が経営に携わるいつもでも、ライブコマースサービスを提供している。22年5月には、フリーアナウンサーでInstagramのフォロワーが約46万人に上る岡副麻希氏を起用し、大手日用品メーカーの光美容器を販売するライブコマースを実施した。ライブ配信の他、10日間、アーカイブでも視聴できる仕組みだ。

 ライブコマースのポイントは、特典やクーポンを提供し、その場で購入する理由をつくってあげること。今回のライブコマースでも、割引クーポンとともに、抽選で岡副氏とZoomを使って1対1で話せる特典を付けた。また、インフルエンサーである岡副氏が事前事後に自身のInstagramでライブ配信について告知。配信する岡副氏本人も実際に商品を使っており、実感を込めて紹介してくれた。

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