徹底分析 ダイソー大解剖 第5回

全国で10店舗を展開する大創産業の300円ショップ「Standard Products(スタンダードプロダクツ)by DAISO」。1号店の開店から1年強。中でも売れているのが、岐阜県関市の包丁など、国内各地の地域ブランドとコラボレーションした商品だという。なぜ開発できたのか。担当者に聞いた。

スタンダードプロダクツの店内で、アクリルケースに展示された岐阜県関市の包丁
スタンダードプロダクツの店内で、アクリルケースに展示された岐阜県関市の包丁

 「価格の縛りがある中でまず商品をつくれるかどうか。そしてどこまでできるか。完成するまで調整の積み重ね」。こう語るのは大創産業の新ブランド「Standard Products(スタンダードプロダクツ)by DAISO」商品課のチーフバイヤー、田中茂氏だ。岐阜県関市の包丁や愛媛県今治市のタオル、新潟県燕市のカトラリーなど、地域産業との商品開発を手掛けてきた。

 スタンダードプロダクツのコンセプトは、「ちょっといいのが、ずっといい。」。デザインや品質にこだわり、サステナビリティと環境問題を意識した生活用品を110~1100円(税込み、以下同)の価格で販売している。

 ブランド価値を高めているのが、国内の地域産業とコラボレーションした商品だ。特に2021年10月新宿店のオープンと同時に発売した岐阜県関市の包丁は品切れするほど人気だという。「1100円のペティナイフ、三徳包丁、パンナイフを展開している。特に三徳包丁は、店頭に並べてもすぐに売れ切れる」(田中氏)

 関市といえば、800年以上続く鍛刀技術の街。通常なら数万円するような関市の包丁が1100円という破格の安値だから驚く。どのように価格を抑え、スタンダードプロダクツならではの商品が生まれたのか。

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