SNSの分析を通した採用マーケティングの支援を行うNo Company(東京・港)が、Z世代の就活事情を解説する連載の第5回。今回は毎年7月から9月にかけてSNS上で盛り上がるインターンシップについて、共感を集める企業のトレンドを解説する。

(写真/Shutterstock)
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 毎年、7月から9月にかけて、SNS上では企業のインターンシップにまつわる投稿やエンゲージメントが増加傾向にある。実際にここ数年でインターンシップを取り入れる企業は増え、本選考に直結した施策を実施する企業は多い。就活生にとっても、単なる情報収集を行うだけではなく、本命企業のインターンシップに参加し、内定を獲得するためのアピールの場として利用するケースもある。

 また、オンライン中心のインターンシップが増えたことにより、企業イベントへの参加ハードルが格段に下がった。複数のインターンシップへ参加し、多くの企業の社員と触れ合うことでリアルな情報を収集したり、キャリアリテラシーを上げたりする就活生もいる。

 ここで企業が意識すべきことは、インターンシップを実施する目的だ。自社の採用プロセス上、すでに自社へ興味を持っている就活生に対して自社の理解を促進し、入社(エントリー)意向を上げたいのか、まだ自社を知らない層の認知や興味を獲得したいのかによって企画の方向性は全く異なる。

 この目的と企画の方向性がずれてしまうと誰にも響かない施策となってしまい、新卒採用のスタートダッシュに大きく出遅れることになる。前述の通りオンライン化が進んだことで、学生は早期から多くの企業と接点を持つようになっている。採用側である企業からすると、学生の認知や理解を獲得し、他社よりも志望度を上げていくハードルがさらに高くなっているということだ。

 では、Z世代が注目するインターンシップのトレンドを紹介しながら、具体的な活用方法を解説していこう。

共感度アップのポイントは“ガクチカ不問”

 No Company独自のSNSデータ分析ツール「THINK for HR」で、直近のインターンにまつわる話題で注目を集めている、記事や投稿を分析した。

 「インターンシップ」というキーワードで最も多くヒットするのが、学生向けの就活ハウツー情報(手段やノウハウなどの情報)。サマーインターンシップをきっかけに就活をスタートさせる学生も多く、例えばエントリーシート・面接・面談の対策や、業界・業種についての勉強ができる記事や投稿に、多くのエンゲージメントが集まっていた。

 現段階では、企業からの発信よりも、ハウツー情報専門のアカウントからの発信が多い。しかし、この時期の学生のニーズをくみ取り、例えば自社に関連する業界・業種のレクチャーや、社会人の先輩として「就活への向き合い方」を企業からの情報として発信することは、ブランディングの促進に役立つだろう。

 また、ここ数年は新型コロナウイルス禍の影響で、新たな就活イシューが定常的なエンゲージメントを生んでいる。それは「ガクチカ問題」である。ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」の略称で、一昔前は新卒採用における定番の質問として使用されていた。

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