
婦人靴大手ダブルエー(東京・渋谷)が手がけるブランド「ORiental TRaffic(オリエンタルトラフィック)」の「跳べるパンプス」が好調だ。体操元日本代表の田中理恵氏が監修し、履き心地の良さを追求した。サンプルを試着した田中氏の跳躍から発想したネーミングで、女性の幅広い潜在ニーズをつかんだ。
「跳べるパンプス」はオリエンタルトラフィックの新ブランドとして、2021年9月に販売を開始したシリーズだ。発売から約7カ月後の22年4月に、第2弾の新商品を投入。業界では10万足を超えればヒットとされるが、22年5月には早くもシリーズ累計10万足の販売数を達成している。
第1弾の開発には、体操元日本代表の田中理恵氏が監修者として商品開発に参加し、広告にも出演した。田中氏は身長157センチメートルと、体操選手の中では背が高いといわれるが、足は実寸19センチメートルと小さいのだという。「自分の足に合い、靴擦れをしない『7センチヒールを履きたい』」という希望をかなえるために、田中氏自身に合った商品を監修した。
パンプス離れの20代を狙った理由
跳べるパンプスの開発を担当するダブルエー商品部部長の岩瀬絵美氏によれば、現在、パンプスは主に30~40代の女性に好まれる傾向がある。近年は若年層を中心に、ジェンダーニュートラルなデザインのファッションを好む傾向が見られ、オリエンタルトラフィックがブランド全体でメインターゲットとする20代前半の女性の間では、かかととつま先の高低差が小さい厚底靴やスニーカーの存在感が高まっている。
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